できたての粟おこしが食べられるのは本店だけ!

「大阪には、多くの粟おこし屋がありますが、お米をふくらませるところから一貫して行なっているところは、意外にないんですよ」

『粟新』は、原料のお米は岡山県産、もち米は佐賀県産など、国内産にこだわっているのだそう。「滋賀県産の低農薬米を直接取り寄せて使用したりもしています」と向井さんはにっこり。

ワゴンの上で「できたておこし」をつくります。

 それだけでなく、無農薬の柚子の皮をすりおろし、冷凍保存して使っていたり、ショウガは使用する直前にすりおろすなど、風味を良くするためのこだわりもしっかり。添加物や加工品を使わないから、後口がすっきり。子供から大人まで、安心して食べられるおやつといえるでしょう。

 住吉本店の茶房では、できたての粟おこしが食べられるのが大きな魅力。向井さん自らがワゴンで目の前で粟おこしを作ってくれます。

「水飴と白双糖と水を火にかけて煮詰めて、もち米を煎った“福粉(ふくこ)”と呼ぶ原料と、ピーナッツや胡麻などの副原料を入れて作るのですが、そのタイミングが難しい。行き過ぎるとパサパサに、早すぎるとネチャッとしてしまいます」

まさに「できたて」で提供される「高砂おこし」500円。

 ふんわり押さえて出来上がった粟おこしは熱々。ちょっと冷まして、ほんのり温かいうちにいただきます。キャラメルのような香ばしさでサクサク。一度でファンになってしまいました。

左:「できたておこし」。ピーナッツ入り「高砂おこし」、胡麻入り「浪速おこし」各500円。(写真は「高砂おこし」)「おこし屋らしい喫茶を」と始めたメニュー。
右:「抹茶パフェ」レギュラー700円、ミニ550円。抹茶アイスには堺の老舗「西尾茗香園」の抹茶を使用。豊かな香りと福粉の香ばしさがマッチ。

 他にも、粟おこしの原料となる「福粉」を添えている「あん白玉 福粉添え」や、福粉をたっぷり使ったオリジナルのパフェなど、ここでしか味わえないメニューが色々。和歌山県加太のテングサで作る寒天を使った「あんみつ」や自家製のアイスクリームやシフォンケーキなど、こちらもこだわりたっぷり。わざわざ、遠くからでも訪れたくなる茶房です。

「あん白玉 福粉添え」600円。温かい餡とできたての白玉と福粉を一緒に食べる、ここだけのメニュー。

※茶房があり、できたての粟おこしが食べられるのは住吉本店のみ

『粟新 住吉本店』
所在地 大阪市住吉区上住吉1-11-11
電話番号 06-6671-4770
URL http://awaokoshi-awashin.co/

『粟新 九条店』
所在地 大阪市西区九条1-16-23 ナインモール九条商店街内
電話番号 06-6583-2984

宗田洋子(そおだ よおこ)
ライター。神戸生まれの神戸育ち。神戸を離れたことがない神戸っ子。ライター歴30年以上で、関西の雑誌の取材だけでなく全国誌でも関西取材を手がけ、老舗から新店まで回ったお店は数知れず。移り変わる街を見続けてきた。食いしん坊で飲んべえ。

Column

そおだよおこの関西おいしい、おやつ紀行

生まれも育ちも神戸の生粋の神戸っ子で、長年の関西での取材経験からおいしいお店を知り尽くしている、ライターのそおだよおこさんが、関西の「今、食べてほしい!」というおやつを紹介します。

2014.12.14(日)
文・撮影=そおだよおこ