世界でいちばん幸せが生まれる"朝食"の時間を充実させるための部屋作りのアイデアをたっぷりとご紹介。幸せスパイラルが生まれる、おいしい"朝"をどうぞ、召し上がれ!

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日本中からおいしい幸せが届く部屋

 「ギャラリーフェブ」「ダンディゾン」オーナー、引田かおりさんのGood Morning Room! をご紹介。

引田かおりさん
occupation 「ギャラリーフェブ」「ダンディゾン」オーナー
address 東京都・武蔵野市
today's breakfast パン・フルーツ・紅茶

無駄を削ぎ落としたシンプルなテーブルは「WOOD YOU LIKE COMPANY」のもの。イームズの椅子には、ミナペルホネンの生地を張ってもらった。作りつけの家具に、すべてを「隠す収納」で、すっきりとした朝食空間に。

 引田かおりさんの朝は、片づけから始まる。テーブルの上の本や書類、ソファの膝掛けなどを所定の位置に戻し、すべてをリセット。

「何もないすっきりとした状態をつくるのが一日の始まりの基本ですね」

 広々としたマンションの室内は、あえて生活感をシャットアウトし、ホテルライクにしつらえたのだそう。

 朝の食卓に並ぶのは、佐賀県の嬉野から取り寄せた紅茶や、熊本の「錦自然農園」のぶどうなど、季節ごとに日本中からどっさり届くフルーツ。

「作り手の顔が見えるものばかり。愛情を込めて作られたものは、おいしさ以上の何かがあると思います」

 11年前、夫妻ではじめた「ダンディゾン」のパンは、小麦粉などの原材料がたしかで、たちまち評判となった。

パンをのせたブルーグレーのプレートは器作家のイイホシユミコさん作。WMFのガラスのポットは紅茶の濃さがひと目で確認できるのがいいところ。

 引田さんの朝食にも、新製品の試食を兼ねてお店のパンが並ぶ。ティーウォーマーで紅茶を温めて、焼きたてのパンにカルピスバターとジャムを塗る。そして旬のフルーツをたっぷり。

 引田家のおいしさは、森や畑や大地とつながっている。

2014.10.07(火)
text=Noriko Ichida
photographs=Wakana Baba

CREA 2014年11月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

朝食のおいしい部屋

CREA 2014年11月号

Good Morning Room!
朝食のおいしい部屋

定価780円