「古美術」というと、床の間に飾るもの、厳重に保管するもの、と思っていませんか? 制作当時の用途とは違うけれど、食器や花器などとして、暮らしの中に取り入れて使う楽しさをご紹介します。

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紀元前のものだって、こんなにモダン

【flower vase】
「畳以前」の土器は和/洋どちらのテイストにも合う

「現代」からも「生活」からも遠く離れた縄文時代の土器を手元に置き、飾るだけでなく、花器として使う。コペルニクス的な発想の転換だが、やってみると意外に洋の花とも相性がいい。ただし土器に直接水を入れると漏るので、水を溜める容器(落とし)を使う。

制作時期やサイズによるが、縄文土器の価格は15~200万円ほどで、本作は人気の高い縄文中期のもの。(古美術 祥雲)

橋本麻里(はしもとまり)
日本美術を主な領域とするライター、エディター。明治学院大学・立教大学非常勤講師。著書に『変り兜 戦国のCOOL DESIGN』(新潮社)ほか。共著多数。美術史や美術展の点と点を線で結び、全体像を踏まえたわかりやすいトークで、青山ブックセンターでの講座「橋本麻里から学ぶ日本美術のABC──歴史と美術の地図をつくる。」も人気。
CREA WEBではカルチャーコラム<橋本麻里の「この美術展を見逃すな!」>を連載中。

2014.06.07(土)
文=橋本麻里
撮影=三部正博
スタイリング=石黒綾
フラワーアレンジメント=関美香

CREA 2014年7月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

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