アメリカのビールの故郷に育つクラフトビールを味わう

レギュラーに加えて、限定醸造が並ぶのはクラフトビールならでは。

 ミズーリ州セントルイスと言えば、アメリカの代表的なビールとして知られるバドワイザーの本社がある。バドワイザーは全米一飲まれているビールだが、一方で市内にはクラフトビールのブルワリーも25カ所あって、ビールとBBQという黄金の組み合わせが楽しめる。

左:ビア・マスターもなかなか個性的なシュラフリー。
右:見学ツアーの最後には、ライトからダーク、ホップの強さなど好みを聞いて試飲させてくれた。

 最初に立ち寄ったブルワリー「シュラフリー」は、セントルイスにある地ビールのブルワリーの中では最大。季節を通じて醸造される5種類のレギュラー・ビールに加えて、季節ものや限定版のビールなど全部で70種類以上のビールを作っている。週末に行われる見学ツアーの最後には試飲もある。夏向けのサマー・ラガーはフルーティな香りがする爽やかなビールだった。

Schlafly(シュラフリー)
所在地 2100 Locust St., St. Louis, MO 63103
電話番号 +1-314-241-2337
URL http://schlafly.com/

街中にあるアーバン・チェスナットの醸造所。

 もう一軒のブルワリー「アーバン・チェスナット」は、ドイツから来て、アンハイザー・ブッシュに勤めていた若き醸造家が作ったブランド。ここは、麦芽100%の伝統的なジャーマン・スタイルにこだわったビールだ。ドイツではチェスナット(クリ)の木が大きく、木陰でビールを冷やすのに向いているところからこの名をつけたそう。ブルワリーを建てるにあたり、ローカルの建材を使用し、ビール製造でできる小麦かすは付近の酪農家に飼料として提供したりと、地域と共生してビール作りに励む。

左:設備が整然として美しいのは、さすがドイツ系か。
右:ここでも試飲させてくれる。すっきりした飲み口と爽やかな香りがジャーマン・スタイルらしい。

Urban Chestnut(アーバン・チェスナット)
所在地 3229 Washington Ave., St. Louis, MO 63103
電話番号 +1-314-222-0143
URL http://urbanchestnut.com/home

求道的こだわりが伝わってくるサンプ・コーヒーのオーナー。

 地域の肉やビールをはじめとする食へのこだわりに驚かされてきたが、わざわざ京都の水出しコーヒーマシーンを使って淹れるという、サードウェーブも驚きそうなコーヒーショップが「サンプ・コーヒー」だ。ハーレーダビッドソン・フリークのオーナーが出すコーヒーは、温・冷・カプチーノと豆を使い分け、旬の豆を使うクラフティング・コーヒーというこだわりのスタイル。ご自慢の水出しコーヒーは8時間をかけて作るのだそう。

強面のオーナーだが、こんなかわいいラテ・アートもできてしまう。

Sump Coffee(サンプ・コーヒー)
所在地 3700 S. Jefferson Ave (x street: Winnebago), St. Louis, MO 63118
電話番号 +1-917-412-5670
URL http://www.sumpcoffee.com/

  肉の味が引き立つBBQのおいしさや、ビールやコーヒーなどの飲み物への情熱に驚かされたセントルイス。食を巡るアメリカ中南部の旅は、古きよきアメリカの風情が残るケンタッキー州へと続く。

【取材協力】
ミズーリ州観光局

URL http://mrcusa.jp/states/missouri/
ミシシッピ・リバー・カントリーUSA
日本事務所
URL http://mrcusa.jp/

小野アムスデン道子 (おの アムスデン みちこ)
ロンリープラネット日本語版の立ち上げより編集に携わったことから、ローカルグルメや非日常の体験などこだわりのある旅の楽しみ方を発信するトラベル・ ジャーナリストへ。エアライン機内誌、新聞、ウェブサイトなどへの寄稿や旅番組のコメンテーター、講演などを通して、次なる旅先の提案をしている。
Twitter https://twitter.com/ono_travel

 

2014.10.20(月)
文・撮影=小野アムスデン道子