人が少ない雅安基地

 この日、香香の観覧エリアには、香香が屋外にいる間、ほぼずっと観覧している中国人の女性もいた。声をかけると、「香香が一番かわいいです」と日本語で懸命に話してくれた。日本人は筆者を含め3人で、以前来たときよりも少ない。訪問日(4月29日)の約2カ月後には香香の誕生日の6月12日と、暁暁・蕾蕾の誕生日の6月23日が控えていたため、これらの日に会いに行く計画で、今は訪問を見送っている人が多いのだろうと推測した。

 そもそも成都は、北京や上海と比べ日本人が少ない。その成都からさらに離れた雅安基地で日本人に出会うこと自体、驚くべきことだ。香香が生まれる前の2017年3月に筆者が雅安基地を一人で訪れたときは、日本人どころか、人にほとんど会わなかった。

 香香のほぼ隣のエリアには、オスの钢镚儿(ガンバー)がいた。钢镚儿は、仙女が来る前にも暮らしていた。そのためここの居住者は、钢镚儿→仙女→钢镚儿→暁暁となる。

公開前に暁暁と蕾蕾のグッズを販売

 筆者の訪問時、来園者向けの食堂やレストランは開業していなかった。雅安基地に長時間、滞在する人は、食べ物を持参していることが多い。園内の売店でカップラーメンを買ってお湯をもらい、その場で食べている人もいた。この売店では、暁暁と蕾蕾が公開されていないにもかかわらず、4月29日時点ですでにグッズが販売されていて、2頭の存在感の高さと公開への期待が感じられた。

 筆者は今回、成都から日帰りで雅安基地を訪れた。成都南駅を午前6時30に出発する始発の高速鉄道に乗って、午前7時49分に雅安駅へ到着(料金は運賃1262円+Trip.comの予約手数料210円)。雅安駅からタクシーに40分ほど乗って雅安基地のチケット売り場へ行き(タクシー代は54元)、その近くから専用のバスに乗って(往復のバス代はチケット代の100元に含まれる)、雅安基地の入口に到着した。雅安基地内ではカートに乗った(料金は1往復20元)。以前は、雅安の市街地や、雅安基地の近くに泊まったこともある。日程に余裕があれば、雅安に泊まるほうが体力的に楽だ。

 次回、雅安基地を訪れるのは、公開された暁暁・蕾蕾を観覧するときになるだろう。

中川 美帆(なかがわ みほ)

パンダジャーナリスト。早稲田大学教育学部卒。毎日新聞出版「週刊エコノミスト」などの記者を経て、ジャイアントパンダに関わる各分野の専門家に取材している。訪れたパンダの飼育地は、日本(4カ所)、中国本土(17カ所)、香港、マカオ、台湾、韓国、インドネシア、シンガポール、マレーシア、タイ、オーストラリア、カナダ(2カ所)、アメリカ(4カ所)、メキシコ、ベルギー、スペイン、オーストリア、ドイツ、フランス、オランダ、イギリス、フィンランド、デンマーク、ロシア。近著に『パンダワールド We love PANDA』(大和書房)がある。
@nakagawamihoo

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