「服から音楽を感じるんです」(近田さん)
近田 ところで、コシノさんは、音楽にも通じていらっしゃいますよね。
コシノ ええ。私、音感がいいらしいんですよ。9歳から続けている長唄三味線では名取の資格を持っていて、「杵屋勝禄女」という名前もいただいています。
近田 人前で演奏したりもするんですか。
コシノ 年に一度、邦楽を嗜む銀座の旦那衆、女将衆が芸を披露する「銀座くらま会」という催しが新橋演舞場で行われるんですが、私は、いつもその舞台で三味線を弾いているんです。今年は10月に開催される予定。来年の4月には、歌舞伎座で行われる「長唄杵勝会」の全国大会にも出演します。
近田 お稽古はどのぐらいしてらっしゃるんですか。
コシノ とにかくほぼ毎日、午前中に30分ぐらいの時間を割いて、やってますね。1週間も空いたら、もう、全然手が動かなくなるんで。
近田 コシノさんのデザインした洋服からは、音楽が聴こえてくるような雰囲気を感じるんですよ。同じクリエイターとして、いろいろと勉強になりました。
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コシノヒロコ(こしの・ひろこ)
1937年、大阪府岸和田市生まれ。文化服装学院在学中に日本デザイナー協会デザインコンクールで1位を受賞。1960年に自身のブランドを設立し、1964年には大阪・心斎橋にオートクチュール・アトリエを開設する。1978年には日本人として初めてローマのアルタ・モーダに参加し、その後、パリ、上海など世界各地でコレクションを発表。1997年には毎日ファッション大賞、2001年には大阪芸術賞を受賞。「HIROKO KOSHINO」など複数のブランドのデザインを手がける他、近年ではアーティストとしての活動にも注力し、国内外での個展を多数開催。三味線や邦楽の演奏をはじめ、絵画、墨絵、陶芸など多彩な表現活動を継続している。
近田春夫(ちかだ・はるお)
1951年東京都世田谷区出身。慶應義塾大学文学部中退。75年に近田春夫&ハルヲフォンとしてデビュー。その後、ロック、ヒップホップ、トランスなど、最先端のジャンルで創作を続ける。文筆家としては、「週刊文春」誌上でJポップ時評「考えるヒット」を24年にわたって連載した。著書に、『調子悪くてあたりまえ 近田春夫自伝』(リトルモア)、『筒美京平 大ヒットメーカーの秘密』『グループサウンズ』(文春新書)などがある。最新刊は、半世紀を超えるキャリアを総覧する『未体験白書』(シンコーミュージック・エンタテイメント)。
X @ChikadaHaruo
(UN)KNOWN HIROKO KOSHINO ―新説/真説 コシノヒロコ―
開催時期:2026年5月26日(火)~7月26日(日)
開催場所:東京都現代美術館 企画展示室B2
開館時間:10:00~18:00(入場は閉館の30分前まで)
休館日:月曜(7月20日は開館)、7月21日
観覧料:大人2,200円
https://hirokokoshino.com/unknown/
