未来屋書店 加西北条店 尹悠子さん
寺地さんの小説は、一文一文が、共感と気づきばかりで、読み終えると付箋だらけになってしまいました。登場人物たちがそれぞれ魅力的で、素敵な人たちばかりでした。波瑠ちゃんのエピソードが印象的でした。周りから浮いてる変わり者でもいいし、地味で真面目な生き方も、けしてつまらないものではない! リボンちゃんの、自分とは違う人の生き方を、簡単に否定も肯定もしないところが良いと思います。時々生きていくことに不安になるけれど、どんな生き方でも大丈夫、あせらなくてもいいんだと思えました。「しなやかに、かろやかに」毎日を過ごせたら良いなと思います。保奈美さんのチーズメンチ三段論法、好きです。

岩瀬書店富久山店 吉田彩乃さん
どうしようもなく自分が嫌で仕方なく感じる時、加代子さんとリボンちゃんの会話が自分にも向けられているような感覚で何故か涙が出そうになる時がありました。誰もが自分を貫いて生きていいしそれが当たり前なんだって安心できました。

ジュンク堂書店滋賀草津店 山中真理さん
この小説をあなた、あなた、全世界の人に捧げたい。あなたはあなた、誰にも何も言われることはない、自分を愛して。そのままでいい。人と違ってもいいし、同じところがあってもいい。がんばる必要もないし、自然体でいい。その自然体のなかにきっと何かがある。今までの自分を大切にしてあげて。肩ひじはっていた自分が解き放たれたようだ。何者でもなく、焦って、好きじゃない自分を愛しいと思って生きたい。リボンちゃんのリボンのようなもの、自分を応援して、救ってくれるものはきっと誰にでもある。

紀伊國屋書店 アリオ鳳店 吉原朋子さん
わたしが諦めてきたもの、知らぬ間に手放してしまったものを、一つ一つ丁寧に拾い集め、小さな花束にして、そっと手渡してくれるような、そんなお話でした。自分の身につけるものについて考えたり、選んだりすることは、何より自分自身に向き合い、自分を大切にすることなのだと教えてもらえました。妻や母である前に、たった1人のこのままのわたしを抱きしめたくなりました。

2025.07.18(金)