
焚き火料理って、やってみたいけれど、難しそう……。そう思っている人は、多いのではないでしょうか。実際、焚き火の炎は温度のコントロールが難しく、熾火(炎がおさまった温度の状態)で調理をするのが基本です。
『焚き火の本』でおなじみの焚き火マイスター・猪野正哉さんと、キャンプ調味料「G飯の素」を生んだスパイスマスター・松倉広平さんの2人がアイデアを出し合った共著『焚き火メシの本』(ライスパブリッシング・2025年4月発売)には、あまり難しいことを考えずに、焚き火をしながら、楽しくササッとおいしいご飯を作るための、唯一無二、奇想天外、目から鱗のオリジナルメニュー・60選が掲載されています。
「焚き火」と「焚き火メシ」の基本は、これ一冊を読めば十分! という本書から今回は、手間をかけるからこそ、絶品! のオリジナルメニュー3選(上級篇)を紹介します。
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千葉県の“新ご当地グルメ”が誕生!
アヒージョの味つけに、醤油の選択肢を
牛肉と卵の黒アヒージョ《松倉さんオススメ》
千葉県銚子市に本社があるヤマサ醤油で、初の社内ベンチャー「Outdoor Opera」を立ち上げた松倉広平さん。キャンプ専用調味料「G飯の素」「Tスープの素」などを手がける松倉さんがオススメするのが、醤油を使った「黒アヒージョ」だ。

江戸時代、関東における醤油の一大産地として発展した、千葉県の銚子(ヤマサ醤油など)と野田(キッコーマンなど)。そのほかにも、みりんや日本酒の一大産地としても知られ、“関東の発酵大国”と言っても過言ではない、千葉県。
まさにこの料理は、“千葉県の新ご当地グルメ”にふさわしい一品となりそうだ。
「アヒージョは、素材の味を楽しむものだが、そのシンプルな味付けに物足りなさを感じているのは私だけだろうか。それを解決する調味料が醤油だ。香ばしさとコクがつく。

オススメは肉と卵の黒アヒージョ。黒胡椒を振ったサイコロステーキとマッシュルームをバターで焼いて、醤油、オリーブオイル、にんにくを加えるだけ。

途中で、卵を落とし、固まったら完成。醤油を隠し味にした千葉県の新ご当地グルメ」(松倉さん)

2025.06.28(土)
構成=CREA編集部
写真=猪俣慎吾