お客さまが気をつけるべき、4つのポイント

 「髪質改善」といったパワーワードと共にまるで魔法の薬であるかのように広まっていますが、いくつか留意点もあります。

 お客さまが気をつけるべきポイントは、4つです。

①酸性ストレートは、トリートメントではない

 酸性ストレートについて、「トリートメント」と表現している美容室も散見されます。ですが、これはやや誇張が過ぎるかと思います。なぜなら、トリートメントのように髪を「補修」しているわけではないからです。 「まるでダメージを負っていないかのような手触り」にはなるものの、薬剤の影響で多少の負担はかかっています。万能薬ではないことはご理解いただきたいです。

 また「ブリーチ毛にも施術ができる」とお話ししましたが、正確には「1回だけブリーチを施した程度であれば」です。ハイトーンカラーにする場合にはブリーチを2回することもありますが、このようなダメージレベルの髪には施術をしても効果が見込めません。

 美容師の判断にもよりますが、「2回以上のブリーチ毛には効かない」と考えた方が良いでしょう。

②縮毛矯正よりもクセが伸びにくい

 酸性ストレートは縮毛矯正よりもウェーブが伸びにくい傾向にあります。特にうねりが強いタイプの髪には、クセをしっかり伸ばすことができません。気になるうねりを伸ばすことを優先したい髪には、縮毛矯正の方が効果的に働きます。

 伸びを促すための薬剤を添加する方法もありますが、その分負担がかかるため、美容師と相談しながら施術を受けることをおすすめします。

2025.04.05(土)
文=操作イトウ
写真=Aflo