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映画『アンジーのBARで逢いましょう』インタビュー【前篇】
映画『アンジーのBARで逢いましょう』インタビュー【後篇】

15歳という若さで芸能界入りし、その後、数々のドラマや映画への出演など多方面で活躍する石田ひかりさんは現在52歳。プライベートでは二人の娘さんを持つお母さんでもあります。
そんな石田さんの最新出演作が、草笛光子さん主演の映画『アンジーのBARで逢いましょう』。普段のお姿からは想像もできない、少し変わった役どころに挑戦されています。この作品に出演が決まったきっかけや、大先輩である草笛光子さんついて、また、俳優を続けながら通われた大学や大学院のお話など、石田さんの“今”についてたっぷりとお話を伺いました。
「90歳になったときに草笛さんのようでありたい」

――今回の梓という役は石田さんのイメージとは真逆のキャラクターともいえます。この役が決まったときの感想をお聞かせください。
実はこれ、私からの逆オファーです。草笛光子さんが映画を撮られるらしいという情報をキャッチして、すぐにマネージャーに相談して動いていただき……。そしたら、こんなに面白い役が残っていて(笑)。信じられなかったです。本当に幸運でした。
出番は少ないのですが、私の演じる“梓”は、「何か」を信じていて、心からその人の為にと思って、やっている訳です。木村祐一さんとずっと一緒にいて、楽しかったです(笑)。
――逆オファーされたとのことですが、草笛光子さんと実際に共演されて、どんなことを感じましたか?
まずあの赤いドレスを着られるんだ!というところが素敵だなって(笑)。草笛さんとご一緒するのが1999年の舞台『裸足で散歩』以来なので25年ほど前になるんです。そのときから数年互いの自宅を行き来するなど、交流をさせていただき、私が結婚したときには素敵な大きな鏡を送って下さったり……。
久しぶりにお会いしましたが、私はずっと草笛さんの背中を追いかけてきましたし、届かない憧れの大先輩です。でも実際はとても気さくで、明るくていつも楽しそうで……。ますますお元気になられているかも!と思うくらい、エネルギッシュで素敵でした。
撮影時はまだ暑い秋でしたし、少し遠いところで行われたのですが、それでも毎日お元気に現場にいらっしゃって、その姿を拝見して、もうどう表現していいかわからないくらい感動しました。
90歳の方の現場にご一緒させていただくことはめったにありませんから、こんなにお元気で現場に立っていらっしゃるその姿を目に焼き付けておかなくては、と思いました。私も草笛さんのように、いつまでも元気で現場に立ちたいです。

――改めて、草笛光子さんはどのようなお方ですか?
一方で草笛さんは、“往年のスター”という貫禄を持っていらっしゃる方です。大きな稽古場がご自宅にあるとか、俳優なら誰しもが憧れる“いつも芝居のことを考えることのできる環境”をお持ちでしたし、そこで毎日ストレッチやパーソナルトレーニングをされていると伺っています。その努力の積み重ねがあるからこそ、90歳という年齢で2作品続けて主役をされるという事実に繋がっているんだと思います。本当に素晴らしいことです!
――現場では何か草笛さんとお話をされましたか?
草笛さんに耳元で「あなたもすぐ90歳になるのよ。こうなるのよ、すぐに!」って言われました(笑)。でもそれを言えるのは草笛さんしかいらっしゃらないじゃないですか。だから、本当に光栄でした! 一応「あと40年あります」って言ったんですけど(笑)。私も90歳になったときに、そう言えるようになりたいと思いました。
2025.04.02(水)
文=前田美保
写真=佐藤 亘
ヘア&メイク=神戸春美
スタイリスト=藤井享子(banana)