この記事の連載

8LOOMのメンバーとして俳優デビュー、アーティスト活動も。

――20年「LIGHTS UP」でデビューし、翌年メジャーデビューされます。当時の心境はいかがでしたか?

 当時はコロナ禍で、デビューはしたものの、デビューする前に自分が思い描いていた世界とはまったく違うものという感覚がありました。SNS上で、ファンの方からたくさんのコメントやメッセージをいただいても、やっぱり対面しないと実在するのか分からないし、配信ライブでもカメラの向こうに届けているけれど、どこかピンとこない。「このまま、アーティスト活動できるのかな?」といった不安は強かったです。だから、「やっと、本当にデビューした」と思えたのは、ちゃんとライブができて、みんなマスクを外して、声が出せるようになった2023年ぐらい。その年に、ファーストアルバム「NO.A」をリリースさせていただきました。

――ちなみに、21年にリリースされたシングル「Let Go (feat.JEON WOONG(AB6IX))」では、「YG」練習生時代の仲間だったAB6IXのチョン・ウンさんとのコラボを実現させました。

 練習生のときは、ウンさんとは別々のチームだったのですが、とても仲良しだったんです。それで、お互い事務所を辞めてからも、日本でも会ったりしていたので、「いつかコラボできたらいいね」と、ずっと話していて。その思いが実現した感じです。でも、まだ韓国に行くことが難しかった時期で、MVを含めて、対面で作業ができなかったんです。当時の環境でしかできないことを、オンラインで楽しみながらやった思い出があります。

――22年放送のTBS系火曜ドラマ「君の花になる」で俳優デビュー。劇中に登場するボーイズグループ「8LOOM」のメンバーとしても久留島巧として、アーティスト活動もされました。

 僕自身、グループ活動を目指していた時期がありましたし、ソロデビューして、グループを見ていると「ちょっと、うらやましい」というか、「また別の世界だろうな」と思っていたので、「まさか、こんな形でグループ活動ができるとは」という気持ちで、とても嬉しかったです。作品自体も、今までにないストーリーで、このボーイズグループが実際に活動するという展開も含め、素晴らしい作品に関わらせていただけて光栄でした。

――高橋文哉さん、宮世琉弥さん、綱 啓永さんら、8LOOMメンバーとの印象的な活動エピソードは?

 メンバーそれぞれが違う経歴の持ち主なので、僕のようなアーティスト組は俳優組のダンスや歌をサポートして、文哉くんたち俳優組は僕たちのお芝居を見てくれていたんです。そうやって、お互い持っていないものを共有し合うことで、早くチームの結束力が生まれ、チームワークが強まったんだと思います。ほかのメンバーも口を揃えて「こんなに仲良くなると思ってなかった」って言っています(笑)。作品が終わっても、未だにずっと遊んでいますし、忙しくて、大変なときだったからこそできた絆があるんだなと感じますね。

後篇では、初出演の映画『山田くんとLv999の恋をする』について語っていただきました。

NOA(のあ)

2000年3月13日生まれ、東京都出身。20年よりソロアーティストして、本格的に音楽活動開始し、翌21年にメジャーデビュー。24年には、2ndアルバム「Primary Colors」リリースし、自身初となる全国ホールツアー開催した。また、22年にドラマ「君の花になる」(TBS系)出演し、共演者と組んだボーイズグループ「8LOOM」で主題歌・劇中歌を担当した。

映画『山田くんとLv999の恋をする』3月28日公開

恋人から別れを告げられたばかりの大学生・木之下茜(山下美月)は、オンラインゲーム「Forest Of Savior」を通じて、超塩対応の高校生プロゲーマー・山田秋斗(作間龍斗)と出会う。ギルドマスターの佐々木瑛太(NOA)らといるときなど、いつもは無愛想なのに、ふとした時に無自覚な優しさを見せる山田に徐々にひかれていく茜だが、山田は恋愛に興味がないにも関わらず周囲からモテまくってしまう、攻略するには最高難度の“強敵”だった。

出演者:作間龍斗 山下美月 NOA 月島琉衣、鈴木もぐら、甲田まひる
監督:安川有果
脚本:川原杏奈
音楽:林イグネル小百合
配給:KADOKAWA
https://yamada999-movie.com/
©ましろ/COMICSMART INC. ©2025「山田くんとLv999の恋をする」製作委員会

次の話を読む「今でも僕の憧れはG-DRAGONさん」アーティストNOAが語る、今後のヴィジョンとは?

2025.03.26(水)
文=くれい 響
撮影=平松市聖
スタイリスト=久保コウヘイ
ヘアメイク=大矢