戒厳令が出た夜、韓国の人々はどんな風に過ごしていたのだろう。2年ぶりの韓国特集は、いまの韓国をもっと知りたいという思いとともにはじまりました。あの夜のことを自宅で語ってくれたアーティストのイ・ランさん。日常を取り戻した街で出会った、伝統とモダンが溶け合う工芸品に食や、ファッション。韓国の新しい風にのって、いま旅に出かけませんか。
CREA Due
『韓国のすべてが知りたくて。』
定価1,210円
CREA WEBでは、CREA Due 2025年春号 SPECIAL EDITIONのコンテンツの一部を大公開します!
そのキャリアは決して近道とは呼べないものだった

たゆまぬ探究心が彼女をここまで連れてきた。このキャラクターはどう生きてきたのか、自分とは何者か、自分の限界はどこにあるのか――。
彼女が綿密なリサーチと温かい眼差しで自閉スペクトラム症の弁護士を描き出し、放送が始まるや否や、世界中をウ・ヨンウの味方にしてしまったことは記憶に新しい。『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』でパク・ウンビンは韓国のゴールデングローブ賞と呼ばれる百想芸術大賞を個人で、それも審査員全員一致で受賞。名実ともに、韓国を代表するトップ俳優となった。しかし、そのキャリアは決して近道とは呼べないものだった。
5歳でこの世界に飛び込み、ぺ・ヨンジュンが主演を務めた『太王四神記』をはじめとする人気作に多数出演。子役から大人へと成長する間も途切れることなく作品に出演し続けてきたが、世間が彼女の才能に気づいたのは27歳の時だった。『ストーブリーグ』で最年少女性運営チーム長を演じ、“人生キャラクター”(一番のハマり役)と大きな話題を呼び社会現象に。
しかし、それは才能のほんの一端に過ぎなかった。以降、彼女は『恋慕』『ウ・ヨンウ~』とまったく異なる役柄を演じ、そのたびに人生キャラクターを更新することになる。
2025.03.07(金)
Photographs=Kim Sinae
Styling=Kim Seha
Hair=Kang Dohee(PRANCE)
Make-up=Kim Yun-young(PRANCE)
CREA Due Spring 2025 SPECIAL EDITION
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。