結成は2009年。事務所入りした2011年にキングオブコント決勝に初進出。ラブレターズには順風満帆な未来が約束されていたはずだった。
13年の時を超え、決勝5回目の「正直」でようやく手にしたキングオブコント王者の栄冠。芸人からも客からもいいかげん「もうええでしょう」と言われていたというラブレターズが、それでもキングオブコントにこだわりつづけた理由。彼らはいかにして「あきらめない強さ」を手に入れたのか。(全3回の1回目/続きを読む)
キングオブコント優勝で起こった変化
――「キングオブコント2024」優勝おめでとうございます! マネージャーさんから決勝前にインタビューをオファーしていたのが『山里亮太の不毛な議論』(TBSラジオ)と文春オンラインだけだとお伺いして、勝手に誇らしさを感じております(笑)。
塚本直毅(以下、塚本) ありがとうございます。
溜口佑太朗(以下、溜口) うれしい。しかしなぜ僕たちだったんですか……。
――もちろん優勝されるのではという期待もありましたが、ラブレターズさんはほぼミスターキングオブコントというか。
溜口 (笑)。そんないい言い方してくれるんだ。
――優勝されて、何か変わったことってありますか?
塚本 テレビ局とかいろいろ回らせてもらって、半そで短パンの大人って少ないんだなとは思いました。そこ劇場周りとは違いますね。
溜口 あとは、普通にちゃんと食べてないですね、飯を。飯食う時間があるなら寝る時間に充てたいので、マジでカップラーメンとかおにぎりが最近のメイン。
塚本 そうだね。
溜口 あと、扱い。今もビックリしましたけど、塚本さんの帽子を置くためだけにこんな台まで用意してくれて。
塚本 いいんですよ、地べたで。マジで申し訳ない。
溜口 これはでかいです。大きな変化です。
塚本 この間、局のトイレに入ったら、両サイドを柳葉敏郎さんと小沢仁志さんに挟まれたことがあって。なんだこれ、とんでもないところに来てしまったと思いました。
2024.11.14(木)
文=西澤千央