もっとも一般的なワイヤレスイヤホンとして見た場合は、3製品ともにかなりの高水準です。先日この連載で紹介した実売2000円以下の格安ワイヤレスイヤホンは、音がこもっていたり、耳障りな高音がシャカシャカ鳴るなど、基本性能の部分で何らかの問題を抱えていたり、サイズ違いのイヤーピースが付属しないなど露骨なコストダウンの跡も見られましたが、今回の3製品はそうした問題はありません。

 また格安ワイヤレスイヤホンでは、リモコンに音量調整機能がないなど、一部の機能はスマホ本体から操作しなくてはいけない場合もありますが、今回の3製品はそうした機能の漏れも見られません。さらに格安ワイヤレスイヤホンにありがちな、混信によって通信がブチブチと切れる現象も、今回テストした限りでは発生しませんでした。

 もともとノイズキャンセリングは、3万円クラスのハイエンドモデルでもあらゆる音を完全にシャットアウトできるわけではありません。多少の音は許容しつつも、価格と性能のバランスで選ぶならば、今回紹介した3製品は、いずれも有力な候補に入ってくる存在と言えそうです。

2024.10.24(木)
文=山口真弘