カリスマ的ホテリエのこだわりが詰まった、温泉旅館の最新スタイル
◆バンヤンツリー・東山 京都 [京都・東山]

ラグジュアリーな癒やしを求める旅人にとって「バンヤンツリー」の名は、特別な響きをもっているに違いありません。
1994年、タイ・プーケットに登場したこのブランド初となるリゾートは、その独自の世界観で人々を魅了し、まさにアジアンリゾートの代名詞ともいえる存在として愛され続けています。

その鮮烈なデビューから30年。今や世界22カ国・約90ものホテルを展開するまでに躍進したバンヤン・グループが、このたび満を持して日本に開業させたのが、バンヤンツリー・東山 京都です。

創設者でありグループ会長を務めるホー・クウォンピン氏はこう語ります。
「バンヤン・グループは長きにわたって、日本のおもてなしから多くのことを学んできました。そして、そのおもてなし文化へのリスペクトを忘れたことはありません」

その一方、後継者不足をはじめ、さまざまな問題から廃業に追い込まれる日本旅館が増えていることに強い危機感を抱いているともいいます。
「私たちはこの素晴らしい文化を大切に守り、復興させたいと考えています」
だからこそ、京都に誕生した最新ホテルは、世界各国で展開してきたバンヤンツリーとは大きく趣が異なる温泉旅館スタイル。

靴を脱いで入る客室、窓辺に設けられた広縁、肌触りのいい浴衣……。
今、ここからラグジュアリー旅館の新たな物語が始まるのです。
2024.10.21(月)
文=矢野詔次郎
写真=志水 隆
CREA Traveller 2024 vol.4
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。