この記事の連載

今度の休み、何をしよう。Netflixを観ながらベッドの上で過ごすのも悪くないけど、たまにはアクティブに冒険してみるのもいいかも――。「思いっきり自然を楽しめる場所に行きたいんだけど」「ローカルのグルメやお洒落な店も気になるよね」「車でサクッと行けるところがいいよね」
そんなウェルネスなトリップを提案する本連載では、幅広い知見を生かしてアウトドアカルチャーを提案するレーベル「焚火遊道」の猪野正哉さん、田中行太さんがさまざまな旅の楽しみ方をコーディネート。

自然もグルメも街歩きもワガママに味わい尽くすトリップ第五弾は、連載で初となる山小屋泊の旅です。メンバーは アウトドアブランド「マムート」のスタッフ西原真妃さんと、モデルの星野絵美里さん。
長野県・南八ヶ岳の玄関口ともいわれる「美濃戸口」をスタートとし、山小屋「赤岳鉱泉」で一泊。八ヶ岳の名峰の一つである硫黄岳の山頂を目指します。
》【まるでジブリの世界】苔むす静謐な山道、見上げれば南アルプスの名峰。らくらくハイクで絶景の山小屋「赤岳鉱泉」へを読む
赤岳鉱泉に出発! とその前に……八ヶ岳の麓でひと息つかない?

赤岳、硫黄岳、阿弥陀岳など南八ヶ岳の頂を目指すハイカーの玄関口として利用される美濃戸口。到着してすぐに歩き出してもいいですが、まぁそれほど慌てずに。
なぜなら、「美濃戸口」から1日目に目指す赤岳鉱泉までのコースタイムは約3時間。さらに今回の行程ではその先の「美濃戸口登山口」まで林道を車でショートカットする*ので、実質コースタイムは2時間ほど。
時間と気持ちに少し余裕があるので、しっかり歩けるようにまずは美味しいもので体を満たしてあげましょう。
*凹凸した林道を通るため、四輪駆動車推奨。冬季は路面が凍結する可能性があるので、事前の確認は必須です。

ちょうど美濃戸口バス停の目の前に、山小屋然としたモダンな建物が佇んでいる。吸い寄せられるようにそのドアを開くと、居心地のいいアットホームな空間が広がっていました。

訪れたのは山麓の自然に抱かれるオーベルジュ「yatsugatake J&N」。登山が好きなオーナー夫婦が営む店で、「山から下りたとき、美味しいものが食べられてお風呂に入れる場所があればいいのに」という思いから、9年前にオープンしました。JとNは、そんな二人のイニシャルなのです。
2024.10.12(土)
文=平野美紀子
撮影=深野未季
スタイリスト=永田哲也