この記事の連載
山梨県・三ツ峠山の旅<前編>
山梨県・三ツ峠山の旅<後編>
![三ツ峠山のトレッキングに出かけた映画監督の金子由里奈さん(左)と俳優の石川古都さん(右)。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/4/7/-/img_4786eee4bd7b7aa9efc17c4cbcb28cab161297.jpg)
今度の休み、何をしよう。Netflixを観ながらベッドの上で過ごすのも悪くないけど、たまにはアクティブに冒険してみるのもいいかも――。「思いっきり自然を楽しめる場所に行きたいんだけど」「ローカルのグルメやお洒落な店も気になるよね」「車でサクッと行けるところがいいよね」
そんなウェルネスな日帰りトリップを提案する本連載では、幅広い知見を生かしてアウトドアカルチャーを提案するレーベル「焚火遊道」の猪野正哉さん、田中行太さんがさまざまな旅の楽しみ方をコーディネート。
自然もグルメも街歩きもワガママに味わい尽くすトリップ第四弾は、連載で初となる一泊二日の旅を敢行! 旅のメインとなるショートトレッキングの舞台は、山梨県の河口湖からほど近い三ツ峠山(みつとうげ山)です。富士山をはじめアルプスの峰々が見渡せるうえ、山頂まで90分と初心者でも歩きやすい人気の三ツ峠山をゆっくり堪能し、心を体を解放しよう。
》富士山を間近に感じる絶景ラウンジで心と体をリセット。初心者でも登れる山梨県・三ツ峠山の旅<後編>を読む
閑かな新緑のトレイルを歩こう
![清八林道口駐車場に車を停めていざスタート! 張り切ってファイティングポーズをとる石川さん(左)と金子さん(右)。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/b/8/-/img_b8b18a6cd42a5086e2b170c462c705d6270267.jpg)
今回の旅の主役は、最近登山にハマっているという映画監督の金子由里奈さんとトレッキングは初体験という俳優の石川古都さん。清々しい青空に恵まれた初夏の日、山梨県の三ツ峠山を訪れました。
奈良時代より山岳信仰の場として親しまれてきた三ツ峠山。今でも大迫力の富士山を目の前で望める手軽な低山として人気で、かつて葛飾北斎が描いた《凱風快晴》は三ツ峠から見た富士山だという話もあるほど。期待に胸を膨らませながら、登山口をあとにします。
![二人ともペールグリーンをベースにした爽やかな山コーディネートで、新緑の季節にもピッタリ。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/c/3/-/img_c379cc4bf21b9bea3dfa65da43634d82280766.jpg)
山頂へ続くルートはいくつかあり、なかでもパワースポットを巡る三つ峠ルートやアクセスのいい浅間神社ルートが人気ですが、「焚き火遊道」の猪野さんと田中さんのおすすめは裏登山道ルート。片道90分と最短で頂が踏めるこのルートは人が少なく閑かで、歩いていると若葉が風にそよぐ心地いいサウンドが響きます。
![初夏らしい爽やかな新緑が楽しめる。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/3/d/-/img_3d15680f73c08284bc4a4a9fa3389288145419.jpg)
![緩やかな登りが続きます。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/1/c/-/img_1c592c6f1a483780feee803388922a14253795.jpg)
山のなかに足を踏み入れると、カエデ、ミズナラ、ニレなどの落葉樹の若葉が元気よく生い茂り、頭上を木漏れ日のシャワーが燦々と降り注いでいます。時折吹くからっとした風を浴びながら、緩やかで広い林道を並んで歩く二人。
登る前までは山よりも海派と公言していた石川さん。「山を歩くのがこんなに気持ちいいなんて想像もしていませんでした。体に溜まった毒素を木々が吸い取ってくれているかのように体がすっと軽くなる。もうこれからは、山派に転向ですね」と笑って話します。
![初のトレッキングだが、まったく疲れの色は見えない石川さん。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/f/c/-/img_fc5e9d6100db19cd389b79de0f9342ba137827.jpg)
2024.06.15(土)
文=平野美紀子
撮影=深野未季
スタイリスト=永田哲也