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記念の公式グッズが大人気

 上野動物園を運営する東京動物園協会は、「リーリー&シンシンありがとう記念商品」を9月1日(日)から続々と発売。多くは発売から数日で売り切れ(一部は後に再販)、数時間で完売した商品もあります。SNSでは「地方から来て、何か記念になる品を買えればいいなと思っていたけど、売り切れで買えませんでした」といったように、売り切れを嘆く声や再販を求める声が続出しました。

 園内の飲食店で販売された、タンブラー付きデザートは1個1,200円。リーリーとシンシンそれぞれのデザインのタンブラーを求め、1個ずつ計2個買う人が続出し、こちらも数日で売り切れました。メルカリでは高額で販売されていますが、東京動物園協会は転売を禁じています。

 一方、無料で参加できる企画も用意されました。1つは、専用フォームを通じた2頭へのメッセージの送信。メッセージは中国野生動物保護協会と中国ジャイアントパンダ保護研究センターに届けられます。このほか、2頭の思い出と功績をパネルで紹介したり、職員による2頭への寄せ書きを掲示したりしています。メッセージの募集は終了しましたが、パネルは11月24日(日)まで、寄せ書きは10月31日(木)まで園内で見ることができます。

最終観覧の抽選倍率は61倍

 リーリーとシンシンの最終公開日が近づくにつれ、観覧の行列は一層長くなりました。筆者は9月下旬の3連休のうち、21日(土)は2時間10分、22日(日)は2時間50分、園内で並びました。23日(月)は午前7時10分ごろ、上野動物園の弁天門(パンダ舎に近い門)に到着。弁天門前の広場は、入園待ちの人で埋め尽くされていたので、案内に従い不忍池に沿って並び、午前10時55分ごろ観覧しました。

 最後の公開は9月28日(土)。上野動物園の前には長蛇の列ができたので、観覧受付は午前8時20分に終了しました。午前9時30分の開園の1時間以上前という異例の事態です。開園前に並んで観覧できたのは約2000人(弁天門前で約1500人、正門前で約500人)。SNSには、地方から飛行機や新幹線で向かっていて間に合わず、涙をのんだ思いをつづる投稿も相次ぎました。

 最終観覧となる午後3時~3時30分は、事前の抽選で当選した約200人のみが観覧。約1万2000人が応募して、倍率は61倍に達しました。

2024.10.06(日)
文=中川美帆