太田 最近は便宜上、パートナーって言っちゃうことが多いし、僕自身も言うことがあるけど、実はパートナーという言葉は好きではないです。ビジネスパートナーとか、そういう文脈で使われる印象が強くて。

コムアイ たしかにドライな感じはする。

太田 コムちゃんは魅力ある一人の人間であり、恋している相手だからこそ一緒に居るわけで、それを「相方です」みたいなノリで回収したくないんですよね。

 そこもフランスに住んでいたことで多分影響を受けていて。フランスって、結婚しても夫婦ではなく、恋人としての関係を続ける人たちが多いんです。さっきも言いましたけど、婚外子も珍しくないものだと思われていますし。ほんと、恋愛感情がなくなったら、ササッと離婚する人が多い。「恋愛感情はないけど、結婚してるし、このままで」という人は、あまりいない。

 フランスにはPACSというパートナーシップ制度があって、結婚と同じような税制上のメリットも受けられるけど、離婚するときのお互いの同意の義務とかがなくて。しかも里親になることもできる。だから近年は結婚とPACSを選ぶ人の数が同じくらいになってるんです。そういうなかで20代前半を過ごしたこともあって、一緒にいる相手は恋してる相手としか考えられない。

家事分担は決めずに、効率悪くても一緒にやったりも

ーーお子さんが生まれて1年が経ちますが、育児は分担してやっていますか?

太田 「これはあなたの役割です」といったことは決めてないです。お互いの状況を見ながら、やれるほうがやってますね。

コムアイ そうだね。効率悪くても一緒にやったりもするしね。

太田 一緒に料理するとか買い物するとか。

コムアイ オムツ替えも2人でやったりとかして。

 どこかで力を抜ける人じゃないと子育ては大変だろうなと思いました。基本的には、可愛いと楽しいが爆発してて問題ないんですけど、とにかくずっと動き回っていて目を離すと物をぶちまけたりゴミとか虫を食べたりするので(笑)。

2024.09.13(金)
文=平田 裕介