太田 舗装されてない道で、行く前からそこが山場だなと思ってました。

ーーそこもバスで。

太田 タクシーです。でも街に走ってるようなのではなくて、言ってみれば現地で宿の人に紹介してもらった運転が上手い友達ですね。

ーーその車で進んだのは、断崖絶壁にあるような道ですか。落ちたら間違いなくヤバいみたいな。

太田 そう言われれば、そういう道ですね。ガードレールなんてないし。

コムアイ とにかく道が悪いから、とんでもなく揺れるんですよね。両側のドアにぶつかるくらい。

 なんか大変だったけど、すごく楽しかったな。道で1回車が泥にハマっちゃったんですけど、その場にいた知らない人たちと力を合わせてどうにかしたり。生きてる感じがした。私、東京にいると、正直生きてる感じがあんまりしてないんですよ。

 でも、全力疾走した時とか、何かスポーツした時に「ああ、生きてる」ってなるじゃないですか。その感覚を大事にしたい。

 

太田 スポーツやってた? 

コムアイ やってない(笑)。

太田 やってないじゃん(笑)。

コムアイ 全然やらないんだけど、でも、わかるの。クラブで踊る時とかも思うもん。ずっと夢中で踊ってたり、汗かいたりすると。だから、スポーツやってる人は楽しいんだろうなと思う。

そこは世界的注目を浴びるワンピス族が暮らす村

ーーそうして辿り着いた村は、アマゾンの中のどんな場所にあるのですか。

太田 アマゾンと一口に言っても、実は都市もあるし車で進めるところもカヌーでしか進めないところもあるんですが、僕らが行った村はアマゾンのかなり奥地のジャングルの中にある川沿いの村です。

コムアイ ボートでしか行けない村ですね。

ーー川幅の広さって。

太田 広さ自体は向こう岸が見えるくらいですけど、とにかく周り全てが森なのでスケール感がやっぱりとんでもないです。

コムアイ 浅くて広い感じの川って、日本にはあんまりないね。しかも茶色くて、ミルクティーみたい。

2024.09.11(水)
文=平田 裕介