〈読み書きが学べる、デジタル技術への慣れに繋がる、地理や歴史に詳しくなる…だけじゃない 「子供にゲームを遊ばせるべき」と断言できる“納得の理由”〉から続く
ビデオゲームにまつわる仕事をしている筆者は、子供が成長するにつれて「子供にゲームを遊ばせるか否か」といった話題に巻き込まれることが増えてきた。
もちろんゲームは楽しいだけでなく学びにもなるし、子供たちにとって重要なコミュニケーションの要素でもある(詳しくは#1を参照されたい)。しかし、当然ながらゲームにデメリットや問題がないわけでない。
ここでは、子供にゲームを遊ばせることによるデメリットと、それに対して親がどう立ち向かうべきかを考えていきたい。
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ただ「ゲーム障害」を恐れても仕方がない
ゲームを子供に遊ばせるデメリットはいくつか考えられる。大きく分類すると「熱中しすぎる」、「いらつく」、「コミュニケーションによる問題」、「お金の問題」あたりが目立つものであろう。また、具体的な要素としては「ガチャ」や「狭義のオンラインゲーム」に注意が必要となる。
こういった問題に立ち向かうには、やはりゲームのことをよく知り、子供とコミュニケーションをとるほかない。
さて、ゲームにまつわる問題で最も注目を集めているのが「ゲーム障害」であろう。実際、よその親御さんの話を聞いていても「ゲーム障害にならないか心配」などと言う人はいる。
WHOが定義したところによると、
・ゲームを遊ぶことのコントロールができない
・ほかの生活・日常の活動よりもゲームを優先する
・問題が起きているにも関わらずゲームを続ける
・個人・家族・社会における学業・職業上の機能が果たせない
上記が12ヵ月以上続く場合、ゲーム障害に診断されるという(重症の場合短くとも診断可能)。
要するに、学校や会社にも行かず、食事・風呂なども無視して、問題をほったらかしてゲームを遊び続けるのを1年近くも続ける必要があるのだが、これはゲーム好きからしてもなかなか稀である。
2024.09.03(火)
文=渡邉卓也