この記事の連載
- 捲猫さんインタビュー #1
- 捲猫さんインタビュー #2
- 捲猫さんインタビュー #3
- 『台湾はだか湯めぐり-北部篇』より
なぜ、捲兎は頭にトイレットペーパーを乗せている?
――本に登場する主人公「捲兎」は捲猫さんご自身だと思いますが、なぜウサギにしたのでしょうか?
原書を担当した台湾の編集者にも「めんどくさい設定ですね」といわれました(笑)。主人公は私なのですが、猫よりウサギのほうがほんわかした雰囲気で、ほんわりとした温泉のイメージにも合うなぁと思って、猫ではなくウサギになりました。
――なぜ、捲兎は頭にトイレットペーパーを乗せているのですか?
これは私のペンネームに由来しているのですが、もともとのペンネームは、中国語でトイレットペーパーを意味する「捲筒」を使っていました。当時ロンドンに留学していて、このことを外国人の友人に話したら、「なぜそんな汚らしいものをペンネームにするの?」と苦言を呈されてしまい、それなら親しみやすい名前にしようと考えて、昔から猫好きだったので「捲猫」に改名しました。
これは余談ですが、なぜ「捲」を残したかというと、昔は台湾でも日本と同じロール式のトイレットペーパーが主流でしたが、最近はティッシュペーパータイプに変わりつつあって、私はロール式のほうが好きだったので「捲」を使い続けています。
捲猫(まきねこ)
台湾台北出身。国立政治大学広告学科卒業。英国キングストン大学イラストレーション・アニメーション科イラストレーション専攻修士。動物を描くのが好き。大学・大学院卒業後、長らく同人誌会場に出没。独立出版物に、絵本スタイルのコミック作品『刺蝟的愛(ハリネズミの愛)』『捲兔的留英人生(捲兔の英国留学人生)』などがある。2022年、台湾・原動力文化より『捲兔的台灣裸湯:北部篇(台湾はだか湯めぐり:北部篇)』を刊行。温泉旅行と節約ライフが好き。人生の幸福とは、家族が健康であること、期限間近商品のショッピング、飲み物を買う時マイボトルを持参して5元割引してもらうこと。
台湾はだか湯めぐり 北部篇
定価 1,650円(税込)
中央公論新社
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2024.09.04(水)
文=田辺千菊(Choki!)
写真=石川啓次