ジュースで作った氷をプレゼント

 シャオシャオとレイレイは、6月23日(日)に3歳になりました。姉のシャンシャン(香香)が上野動物園で迎えた最後の誕生日(5歳になった2022年6月12日)は日曜日で、観覧のための待ち時間が最長4時間ほどに及びました。

 一方、双子の3歳の誕生日は雨が降ったためか、同じく日曜日にもかかわらず、待ち時間は最長でも2時間未満でした。双子が別々に暮らすようになり、観覧するにはそれぞれの列に並ぶ必要があるため、観覧者が分散されたことも一因と考えられます(参照:上野動物園で暮らす双子パンダが2歳で離ればなれに。シャオシャオのトレードマーク「緑のライン」は!?

 気温の高い日が続いていることから、双子の誕生日に近い日、職員はジュースなどで作った氷を双子とその両親のシンシンとリーリー(力力)にプレゼント。シャオシャオはリンゴ味の氷をよく舐め、レイレイは氷を持って舐めたり体にこすり付けたりしたそうです。職員はハート形や星形のニンジン、パンダ形のパンダ団子なども作り、氷に添えました。

 パンダは暑さが苦手なので、暑い日は冷房の効いた室内で過ごし、屋外に出られません。こうしたなか、動物園ではさまざまなエサを試すなどして、パンダが健やかに暮らせるように取り組んでいます。

中川 美帆 (なかがわ みほ)

パンダジャーナリスト。早稲田大学教育学部卒。毎日新聞出版「週刊エコノミスト」などの記者を経て、ジャイアントパンダに関わる各分野の専門家に取材している。訪れたパンダの飼育地は、日本(4カ所)、中国本土(12カ所)、香港、マカオ、台湾、韓国、インドネシア、シンガポール、マレーシア、タイ、カナダ(2カ所)、アメリカ(4カ所)、メキシコ、ベルギー、スペイン、オーストリア、ドイツ、フランス、オランダ、イギリス、フィンランド、デンマーク、ロシア。近著に『パンダワールド We love PANDA』(大和書房)がある。
@nakagawamihoo

パンダワールド We love PANDA

定価 1,650円(税込)
大和書房
» この書籍を購入する(Amazonへリンク)

2024.07.25(木)
文・写真=中川美帆