実はサーフカルチャーはシドニーが発祥だった
![マンリーを中心とするノーザン・ビーチ。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/2/9/1280wm/img_2998c890c267a058ece8da1080db08c3153350.jpg)
オーストラリアでサーフカルチャーの本場といえば、ゴールド・コーストを思い浮かべる人も多いだろう。だが実はその源流はシドニーにある。1914年、ハワイからやってきたサーフィンの神様デューク・カハナモクが波乗りを披露し、この新しい文化が広がっていったのだ。
![ノーザン・ビーチのひとつ、フレッシュウォーターの小高い丘の上には、デューク・カハナモク像が。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/6/3/1280wm/img_63f907386dd5f570b315eef98c9a48e7101869.jpg)
今やシドニーのライフスタイルにサーフィンはしっかりと根付き、シティから数十分の場所にサーフスポットが多数。なかでもボンダイ・ビーチは、観光客で賑わう人気エリアとなっている。
さて、今回ご紹介するのは、マンリーを中心とするノーザン・ビーチ。かのサーフィンの神様が波乗りを伝授した場所である。現在、海辺の小さな町には、素敵なレストランなどもありながら、のどかなローカル感も残っているのが魅力だ。
![ノーザン・ビーチの中心、マンリー・ビーチ。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/5/a/1280wm/img_5a415c2323f09fee5e23d6a7051964fd152858.jpg)
「子供のころには、みんなサーフィンに挑戦するよ。でも、簡単ではないからね。大人になっても続けるのは3~4割くらいかな」と語るのは、人気パブのマネジャー。評判ベーカリーのオーナーは「僕は今でもサーフィンを続けている。マンリーはリラックスしたビーチで、とても気持ちがいいんだ」と笑顔を見せる。
さらにこの地は、もうひとつの伝説も生み出した。それが現在のサーフボードの主流となっている“トライフィン”。それもノーザン・ビーチで誕生したのだ。
![海辺にはカラフルな建物が並ぶ小さな町が。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/0/2/1280wm/img_02b9519c028c1cd9ec3f02804eee1ba0191200.jpg)
シティのサーキュラー・キーからフェリーに乗れば約20~30分。自然体でいて、おしゃれ。穏やかな空気に包まれるノーザン・ビーチで、大都会シドニーのもうひとつの魅力を体感しよう。
最先端のシェイパーたちがここに
◆Rhino Laminating(ライノ・ラミネーティング)
![Rhino Laminating(ライノ・ラミネーティング)。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/5/f/1280wm/img_5f6c20b6029dc69af1cdcf146c90f533183349.jpg)
シドニーの2大サーフカルチャー発信地といえば、ボンダイを擁するサザン・ビーチと、マンリーを中心とするノーザン・ビーチ。そのマンリー郊外でサーフボード作りを手がける工房の直営店がこちら。
小さなショップだが、サーファーにはたまらない空間だ。
![トライフィンを発明したサイモン・アンダーソンさんは今も現役。「3」のロゴが入ったボードも取り扱い。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/8/a/1280wm/img_8a00e864e41f10dc79261666a6388300108448.jpg)
![「この地域のサーフボード業界は、世界の先端を行っていると思う」とジュアンさん。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/7/b/1280wm/img_7be3586b8b00929c376cc178718c31b2214347.jpg)
Rhino Laminating(ライノ・ラミネーティング)
所在地 42 Orchard Road, Brookvale
営業時間 8:00~18:00(土曜 9:00~15:00)
定休日 日曜
●マンリー・ビーチから車で約10分
https://rhinolaminating.com/
2024.06.05(水)
文=矢野詔次郎
写真=志水 隆
コーディネイト=トニー・フライ、東野ユリ(Spinnaker Films)
CREA Traveller 2024 vol.2
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。