【疑問6】レチノールは、妊婦さんは使えないって本当?
髙瀬 クリニックで処方するレチノイン酸、特に「内服薬」のイソトレチノインは使えません。胎児が奇形になるリスクが指摘されているためです。
肌に塗る「外用薬」に関しては、内服薬ほどのリスクは指摘されないものの、皮膚科医の多くは妊娠中、授乳中の方には避けるよう指導しています。
「化粧品」に配合されているレチノールに関しては、経皮吸収量から考えても、そこまで神経質にならなくて大丈夫でしょう。心配であれば、メーカーに使用法を確認しましょう。
【疑問7】肌が弱い人は「植物性レチノール」を使うといい?
髙瀬 ビタミンAと似た働きをする成分として、植物性のレチノールが注目されています。代表的なものは「バクチオール」で、抗酸化作用やターンオーバーを促す働きを持つ、マメ科植物由来の成分ですね。
ただし、レチノールとは化学的な構造が違いますので、同じように作用するかというとそうではありません。また「植物由来だから肌にやさしい」とは限りませんので、敏感肌の方はパッチテストで試してから使いましょう。
2024.04.04(木)
文=宇野ナミコ