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【疑問6】水溶性ビタミンCと脂溶性ビタミンCはどっちが効果的?

髙瀬 実はビタミンCの誘導体はたくさんあって、水に溶けやすいものを「水溶性」、油に溶けやすいものを「脂溶性」と呼んでいます。どちらも肌の中でピュアビタミンCに変換されるので、ビタミンCとしての効果自体は同じです。

 近年は「両溶性」といって、水にも油にも溶けやすい誘導体が開発されています。おかげで色々なテクスチャーや、肌内部において時間差で力を発揮するビタミンC化粧品が登場しています。

【疑問7】ビタミンCコスメって色々あるけど、どれが一番効く?

髙瀬 ビタミンCの効果は濃度に比例しますので、そういう意味では「高度濃度に配合した美容液」が、効果を実感しやすいかもしれません。ただし、濃度が上がるほど刺激を感じやすい点には注意が必要です。

 大前提として、化粧品は「単一の成分」だけで、効果が決まるわけではありません。他の成分とのバランスや浸透技術も重要です。まずはシミなのかハリなのか、目的に合ったアイテムを選ぶこと。さらにご自身のライフスタイルによって、続けやすいものを選ぶことも大切だと思います。

【疑問8】敏感肌のときにビタミンCの使用は避けるべき?

髙瀬 「絶対にNG」というわけではありませんが、肌が敏感に傾いている時は、ビタミンCに限らず化粧品全般に刺激を感じやすいんですね。ピリピリ感が強かったり、赤みが出るようなら、使用は避けたほうが安心です。

――敏感肌におすすめのビタミンCアイテムはありますか?

髙瀬 浸透感に優れた化粧水は、刺激を感じやすい傾向があります。クリームのようにじっくり浸透していくもののほうが、使いやすいかもしれません。また近年では、敏感肌でも使える「中性ビタミンC」が登場しています。通常ビタミンCは酸性の成分ですが、中性ビタミンCは高濃度でも刺激を感じにくく、クリニックでも用いられています。

 このようなビタミンCを試すのも一案ですが、肌が敏感な時はまず保湿を徹底して、バリア機能の立て直しを優先しましょう。

2024.04.04(木)
文=宇野ナミコ