浜名湖を望む絶景の宿でお茶と美食のおもてなし
◆界 遠州〈静岡・浜名湖〉
お茶の魅力を堪能しながら、現代版湯治が叶う「界 遠州」。湖の美景を眺め、効能あらたかな温泉と名物料理を楽しめば、じわじわと、心と体に栄養が満ちてゆく……。
![「界 遠州」で味わえる浜名湖名物の鰻。ふっくらと仕上げた白焼きや土鍋ご飯で堪能。お米の上には、骨や身で出汗をとったタレを使って焼いた鰻が。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/7/9/1280wm/img_7958785552c9a4a0cde12cd8b8d4b7b7205290.jpg)
星野リゾートが手がける温泉旅館「界 遠州」の館内に足を踏み入れたとたんに感じるのは、遠州綿紬のインテリアが醸し出すやわらかな雰囲気。
格子のガラス屋根から光が注ぐ廊下を進めば、まるで茶人の邸宅に招かれたかのような気持ちになる。窓の向こうで歓迎するかのようにキラキラと輝いているのは、太平洋に繫がる浜名湖だ。
![障子を開ければ穏やかな浜名湖の絶景が広がる客室。ベッドスローやクッションには、浜松の伝統的な織物、遠州綿紬が使われている。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/6/4/1280wm/img_649a91c44ee28dc9c8816a6b215ded0e184275.jpg)
ラウンジで感動した絶景は客室にも。障子の向こうに浜名湖と空が広がり、ピクチャーウィンドーのごとく、目を楽しませてくれる。
![客室には、シーンごとに茶葉とモダンな茶器、お茶請け菓子を用意。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/1/b/1280wm/img_1bf69f1c27ec89f585fb7ea25da2eebe433137.jpg)
この眺めを独り占めしながら、まずはお茶を一杯。全室にIHヒーターとシンクを備えてあるから、くつろぎながら銘茶を楽しめるのだ。部屋には、到着後、就寝前、起床後とシーンに合わせたお茶を用意。
茶葉だけでなく、茶器とお茶請け菓子もコーディネートされているのが楽しい。
![「美茶楽ラウンジ」は、浜名湖と茶畑を望む小上がりスタイル。靴を脱いでリラックスしながら、極上のお茶を飲み比べ。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/4/6/1280wm/img_46553facbde6e0cb1512c585185dbc8e513292.jpg)
お茶への興味がぐっと増したら、トラベルライブラリーへ。お茶に精通したスタッフが厳選した静岡茶12種類が並び、好みのものを好きなだけ選んで味わうことができる。
![水出し茶を少量から楽しむことのできるティースタンド。湯上がりに立ち寄って。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/6/e/1280wm/img_6e53fc3c70c4f4e07f54e22444d0052c554583.jpg)
客室の「茶処リビング」で飲むもよし、茶畑と湖を眺める「美茶楽ラウンジ」で味わうもよし。爽やかな山の香り、舌の上で広がる滋味深さ、余韻を残す上品な甘み……。
ふだんは意識することのないお茶の豊かな表情に、新しい世界の扉を開けた気分だ。
![夕食の一例。遠州灘で有名なとらふぐの薄造りは嚙むほどに甘みが広がる。旬の食は器にも遊び心がある八寸で。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/c/c/1280wm/img_cc17873613f404151360be6295e2b08c936165.jpg)
![夕食後はお茶を使ったカクテル「おちゃけ」やモクテルを。お茶を漬け込んだジンやスピリッツは、未体験の美味しさ。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/2/7/1280wm/img_271ca093f882684052a9b5eb6d620e7e382916.jpg)
また「界」ブランドおなじみの「うるはし現代湯治」では、日本有数の塩分濃度を誇る舘山寺温泉で体を温める。
![入浴前後にもお茶を。大浴場の露天風呂には茶葉を籠に詰めた “お茶玉” が浮かぶ。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/1/d/1280wm/img_1db36361d9d2bc0496e202d07f3b5ac5433471.jpg)
名湯と銘茶を思うまま楽しんだ滞在の後は、肌が潤い、そしてお茶を好きになっているはずだ。
![朝の「茶摘み体操」で心身がスッキリ。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/7/2/1280wm/img_72ce616a5619f01055ad81f19793baad731343.jpg)
界 遠州
電話番号 050-3134-8092(界 予約センター)
料金 1名 31,000円~(1室2名利用、夕・朝食付き)
アクセス JR浜松駅より車で約40分
https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/kaienshu
2024.01.25(木)
文=芹澤和美(Journal House/遠州)、矢野詔次郎(金沢)
写真=深野未季(遠州)、長谷川 潤(金沢)
CREA Traveller 2024 vol.1
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。