浜名湖を望む絶景の宿でお茶と美食のおもてなし
◆界 遠州〈静岡・浜名湖〉
お茶の魅力を堪能しながら、現代版湯治が叶う「界 遠州」。湖の美景を眺め、効能あらたかな温泉と名物料理を楽しめば、じわじわと、心と体に栄養が満ちてゆく……。

星野リゾートが手がける温泉旅館「界 遠州」の館内に足を踏み入れたとたんに感じるのは、遠州綿紬のインテリアが醸し出すやわらかな雰囲気。
格子のガラス屋根から光が注ぐ廊下を進めば、まるで茶人の邸宅に招かれたかのような気持ちになる。窓の向こうで歓迎するかのようにキラキラと輝いているのは、太平洋に繫がる浜名湖だ。

ラウンジで感動した絶景は客室にも。障子の向こうに浜名湖と空が広がり、ピクチャーウィンドーのごとく、目を楽しませてくれる。

この眺めを独り占めしながら、まずはお茶を一杯。全室にIHヒーターとシンクを備えてあるから、くつろぎながら銘茶を楽しめるのだ。部屋には、到着後、就寝前、起床後とシーンに合わせたお茶を用意。
茶葉だけでなく、茶器とお茶請け菓子もコーディネートされているのが楽しい。

お茶への興味がぐっと増したら、トラベルライブラリーへ。お茶に精通したスタッフが厳選した静岡茶12種類が並び、好みのものを好きなだけ選んで味わうことができる。

客室の「茶処リビング」で飲むもよし、茶畑と湖を眺める「美茶楽ラウンジ」で味わうもよし。爽やかな山の香り、舌の上で広がる滋味深さ、余韻を残す上品な甘み……。
ふだんは意識することのないお茶の豊かな表情に、新しい世界の扉を開けた気分だ。


また「界」ブランドおなじみの「うるはし現代湯治」では、日本有数の塩分濃度を誇る舘山寺温泉で体を温める。

名湯と銘茶を思うまま楽しんだ滞在の後は、肌が潤い、そしてお茶を好きになっているはずだ。

界 遠州
電話番号 050-3134-8092(界 予約センター)
料金 1名 31,000円~(1室2名利用、夕・朝食付き)
アクセス JR浜松駅より車で約40分
https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/kaienshu
2024.01.25(木)
文=芹澤和美(Journal House/遠州)、矢野詔次郎(金沢)
写真=深野未季(遠州)、長谷川 潤(金沢)
CREA Traveller 2024 vol.1
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。