基本の眉メイクテクニックに続き、ご紹介するのは眉メイクのちょっとした疑問。「今さら誰に聞いたらいいのかもわからない」プチクエスチョンを、「基本の描き方篇」にもご登場いただいた、カネボウ化粧品アーティストの形部さんに、徹底的に取材しました。レタッチ法やさらにアイテムを使いこなす方法など盛りだくさんです!
今さら人に聞けない……眉メイクQ&A
Q:左右非対称の場合、どのように調整したらよいのでしょうか?
A:左右非対称になる理由はさまざま。クセの強くない方に合わせましょう
「左右非対称なのは、①片方だけが筋肉の癖で上がる、②眉山の位置が違う、③毛の生えている角度が違うなど、さまざまな理由があります。
まず①のケース。眉を描くときは真顔という方が多いと思いますが、表情により筋肉は動くので、メイクが終わった状態で笑顔を作って鏡を見ると、バランスが取れていない部分がわかると思います。その部分をお直ししましょう。
また、②のケースでは、片方に比べて内側にある方の眉山の位置を、外側にある眉山に合わせて描いてみること、そして③のケースは基礎篇で解説した【Step5 毛の足りない部分をペンシルで描く】のように、下側の眉を足してバランスを取りましょう。
また、利き手ではない方の眉尻を描くとき、下がり気味に描いてしまう人が多いので、横に押すようにしながら描くのがおすすめです」(形部さん)
自分の眉を客観視することも大切!
Q:アイブロウマスカラを使ってみたいのですが、役割はなんでしょうか? また、色選びのポイントはありますか?
A:初心者にこそおすすめ! 簡単になりたい眉色を叶えられます
近年、大ヒットアイテムとなり、もはや定番化しているアイブロウマスカラ。
「カラーリングをすることなく、簡単になりたい眉色にできるのが一番の魅力。季節感やアイメイクに合わせて、手軽に印象をチェンジすることができるので、眉メイク初心者には特におすすめのアイテムです。
アイメイクのトーンや髪色に合わせるなど、色は自由に選んで、メイクに遊び心をプラスしてみましょう。眉色を明るく整えると、目もとが強調されるというメリットもあります」(形部さん)
Q:今の眉メイクのトレンドを教えてください
A:メイクと同じで“抜け感”がトレンドに
バブル期には極太眉、2000年前後には細眉など、時代によってトレンドが大きく異なるのが、眉。「眉が太いと景気がよい」という言葉もあるほどですが、令和の現在はどんなトレンドでしょうか。
「近年は太めのストレートが続いていましたが、最近は少しアーチがついた自然な形がトレンドになっています。
アーチがあるので、優しくフェミニンな印象になりますし、ナチュラルなので抜け感があるのが特徴です」(形部さん)
Q:自分に似合う眉の形はあるのでしょうか。また、どのように色を選べばいいですか?
A:顔型に合わせるのが基本。色は髪色かアイメイクに合わせて
「眉の形は、顔型に合わせるとうまくいきます。面長の人は眉山を目尻の上くらいなど外側にしつつなだらかな形に、また丸顔の場合は黒目の外側のラインの上に高めの山をつくるとバランスがとれます。
不要な毛があっても、眉の上部分をいじるのは厳禁です。骨格の上にあるので不自然な印象になりやすいのと、生えにくいからです。逆に下部分はカットしても大丈夫です。
また、色は髪色やアイメイクの色に合わせると失敗が少ないですね。例えばアイカラーがボルドーなら赤みのある眉マスカラを選ぶといいでしょう。そういう意味でも、眉を描くのはアイメイク後がおすすめです。
さらに、眉色を明るい色の眉マスカラで仕上げるとアイメイクがより際立ちますし、知的に見せたいなら眉色を暗めに整えるとよいなど、色によって、いろいろな演出が可能です」(形部さん)
2023.11.30(木)
文=増本紀子(alto)
撮影=釜谷洋史