iPhoneだと2万円、Androidなら5000円が想定予算

 iPhoneの場合は、「Apple TV」を用意します。実売価格は2万円前後と、ややコストがかかりますが、動作はスムーズ、タイムラグもほぼなく、音の遅延もありません。また後述のAndroidと違って対応規格を確かめる必要もありません。ちなみにテレビと接続するHDMIケーブルは同梱されていませんので、別途用意する必要があります。

 Androidも基本的には同じ仕組みなのですが、ChromecastとMiracastという2つの規格があり、どちらに対応するかで必要な製品が異なります。まずは手持ちのAndroidスマホがどちらに対応しているかを調べ、それに適合するデバイスを購入してテレビに取り付けることになります。

 Chromecast対応であれば、Googleから発売されている「Chromecast with Google TV」という製品をテレビに取り付けます。実売価格は5000円前後と、前述のApple TVと比べてもリーズナブルです。GoogleのPixelシリーズなどはこちらに適合します。

 ChromecastでなくMiracast対応であれば、Miracast対応のアダプタをテレビに取り付けます。Amazonで検索すると千円台の製品もヒットしますが、設定が面倒だったり、HDCPという規格に非対応であるため有料の動画配信サービスが観られなかったりと、難があることもしばしばです。価格はやや上がりますが、スマホごとの対応可否を検証してホームページに掲載しているメーカーの製品のほうが安心です。

 

 なお、ワイヤレスで出力するもうひとつの方法として、Amazonが販売している「Fire TV Stick」を利用する方法があります。テレビのHDMI端子に差し込んで利用する仕組みは同一で、iPhoneであれば、「Chromecast TVs用のストリーマー」というアプリを用いることで、「Fire TV Stick」への出力が可能になります。

2023.10.02(月)
文=山口 真弘