――“昭和愛”がびしびし伝わってきます。
阪田 あとはレコードも大好きで、たくさん持っています。外ではSpotifyを活用していますが、自宅では必ずレコードで音楽を聴いています。
レコードで音楽を聴くためには、針を落としたり、聴き終わるたびに入れ替えたりしなきゃいけません。でも、そのひと手間をかけて音を鳴らすことで、より音楽を楽しめる気がするんですよね。1つ1つの音にありがたみを感じられるというか。初めてレコードと出会った中学時代から、その時間が私の“癒やし”なんです。
レコード、黒電話、テレカ…昭和のコレクション集めに投入した金額は?
――ほかに、昭和ならではのグッズで集めているものはありますか?
阪田 自宅の固定電話を、リサイクルショップで購入した黒電話に変えたことがありますね。
――黒電話!? 今でも使えるのですか?
阪田 電話線を取り替えれば使えます。設置直後は嬉しくて、スマホから電話をかけて何度も黒電話を鳴らしていました。でも、「使いにくいからやめて!」ってお母さんに言われて、結局2日でもとの固定電話に戻しましたけどね。
今は黒電話は使っていませんが、昔の喫茶店によく置いてあった「ピンク電話」をインテリアとして愛用しています。めちゃくちゃかわいいんですよ。
あとは、昭和のテレカやマッチ箱、昭和アイドルのステッカーを集めています。中学2年生で昭和カルチャーにハマってから、お小遣いはほとんどそれに使っていますね。
――ということは、これまでかなりの金額を使っているのでは。
阪田 いや、せいぜい50万円くらいだと思います。マッチ箱は純喫茶に行けばただでもらえるし、テレカもアイドルがプリントされていると高価だけど、風景がプリントされているものだと100円以下で買える。私は昭和の風景を見たくてテレカを集めているので、安いもので満足なんです。
レコードや服も安いものが多いから、たくさん集めてもそこまでお金はかかりません。それも昭和カルチャーのいいところかもしれませんね。
――ありがとうございます。最後に、今後の活動について教えてください。
阪田 今は昔からの夢だったラジオパーソナリティや音楽活動をしていて、今後もそのふたつを頑張っていきたいです。
あと、機会があれば演技にもチャレンジしたいと思っています。ドラマや映画の“昭和の回想シーン”にキャスティングされて「あの子、昭和のシーンでよく見るよね」と言われる存在になれたら嬉しいですね。
撮影=深野未季/文藝春秋
2023.08.14(月)
文=仲 奈々