いまいちなところ1:アプリの充実度がいまいち

 Fireタブレットの大きな欠点として、アプリがいまいち充実していないことが挙げられます。独自ストアであるAmazonアプリストアは、iOSやAndroidで有名なアプリが存在しないことも多く、購入後に検索して初めてそのことを知りがっかりすることもしばしば。また電子書籍アプリのように、自社ストア以外のアプリはほぼ存在しない場合もあります。

 この状況は本製品でも大きく変わっておらず、またアプリ自体は存在しても、更新が滞っていることもしばしばです。どうしても使いたいアプリは、それらが存在するか、購入前にきちんと確認しておく必要があります。

いまいちなところ2:GPSを搭載していない

 タブレットにGPSセンサーが搭載されていれば、地図アプリで現在地を表示したり、あるいは位置情報を必要とするゲームをプレイできますが、本製品はGPSセンサーを搭載しないため、こうした利用には制限があります。

 スマホにテザリングで接続してスマホ側の位置情報を使う手もありますが、Fireにはそもそも実用レベルの地図アプリが存在せず、例えばGoogleマップはブラウザ版を使わなくてはいけないなどの制限があります。GPSを多用するならば、無理をせずにGPS内蔵のタブレットを買ったほうが無難です。

 

いまいちなところ3:イヤホンジャックがなくなった

 Fireタブレットはイヤホンジャックやメモリカードスロットなど、古いインターフェイスには比較的好意的なスタンスを保ってきましたが、本製品は従来まで欠かさず搭載されていたイヤホンジャックが省かれてしまっています。

 これはボディが7.5mmに薄型化されたことで、物理的に搭載しにくくなったことが主な理由と見られますが、とはいえ本製品より薄いデバイスでの搭載事例はないわけではなく、ここにきて方針が微妙に変化したことをうかがわせます。Bluetoothイヤホンが苦手で、イヤホンジャックのあるデバイスをこだわって使い続けている人にとっては、痛手と言えそうです。

2023.07.21(金)
文=山口真弘