あまたの寺院を擁する王都バンコク。いずれの境内も、独自の個性に満ちている。ここでは、王国屈指の寺格と必見の寺宝を有し、聖なる空気を感じさせる3つの寺院を3回にわたりご紹介。
格式高き王室認定寺院はマッサージの総本山
◆Wat Pho(ワット・ポー)

バンコク最大にして最古の王室認定寺院、ワット・ポー。華やかな壁画や装飾に満ちた本堂には金箔を施したブロンズ製の本尊が鎮座し、その台座にはこの寺院を建立したラーマ1世の遺骨が納められている。

また、本堂周辺に立つ4基の美しい仏塔は歴代国王の遺骨を納め、寺院としての格の高さを物語る。
境内にはラーマ3世によって造立された黄金に輝く寝釈迦仏(涅槃仏)が祀られ、その全長はなんと46メートル、高さは15メートル。

仏頭から拝観していってもなかなか仏足まで辿りつかないほどで、その存在感と万物を見守る穏やかな表情に圧倒されるばかりだ。

ワット・ポーは各分野の知識を集めたタイ初の大学が置かれた地でもあり、中でも伝統医学に基づくタイ古式マッサージはここを総本山として広まった。

敷地内にはマッサージサービスセンターも併設されており、施術も受けられる。これぞまさに本場のタイ式。痛さを覚悟で、ぜひ試していただきたい。

Wat Pho(ワット・ポー)
所在地 2 Sanam Chai Rd., Phra Borom Maha Ratchawang, Phra Nakhon, Bangkok
【寺院】
電話番号 0 2226 0335
拝観時間 8:00~18:00(寝釈迦仏堂は8:30~16:00)
休館日 無休
拝観料 200タイバーツ
【マッサージ】
電話番号 0 2221 2974
営業時間 8:00~18:00
定休日 無休
料金 30分 320タイバーツなど
https://watpomassage.com/
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Column
CREA Traveller
文藝春秋が発行するラグジュアリートラベルマガジン「CREA Traveller」の公式サイト。国内外の憧れのデスティネーションの魅力と、ハイクオリティな旅の情報をお届けします。
2023.07.06(木)
文=張替裕子(Giraffe)
撮影=橋本 篤
CREA Traveller 2023 vol.2
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。