それで、「俺は芸歴が4年あって、ネタも書ける」みたいな感じでいったところ、同期の中で兄貴キャラを確立することに成功しました(笑)。このイキリ感をなくすと、すべてのメッキがはがれると思ったので、めちゃくちゃ努力しようと。この頃が、人生でもっともお笑いに時間を費やしていたかもしれないです。

――ストイックさが、何か間違っている(笑)。

ほしの 見せかけの自分を壊さないために努力するしかなかったんです(苦笑)。ライブでも毎月1位を取れるようにがんばった結果、自分たちでもびっくりするくらいとんとん拍子で上がれるようになっていったんですよね。

 

相方との不仲説の真相は?

――2015年にマセキ芸能社のオーディションに合格し、所属。その2年後に、『キングオブコント』の決勝に進出するわけですから、吉本時代とは比較にならないスピード出世です。

ほしの メッキがはがれる=死を意味しますから、頑張れたんでしょうね(笑)。ただ、結果が出ていた分、ちょっと天狗になりつつある自分もいたと思います。

 実際、『キングオブコント』の決勝では、ネタを飛ばしてしまい、きれいにメッキがはがれるという……。それをきっかけに、あいなぷぅともどんどん不仲になってしまって。

――一度仲直りしたともお聞きするのですが、今年2月に放送された『水曜日のダウンタウン』の説(「オフの相方を爆笑させるの難しい説」)で、再び険悪な関係性にあることが示唆されていましたが、今現在はどうなのでしょう?

ほしの 仲良く話せるようになってからは仮面夫婦みたいな感じでうまく取り繕っていたんですけど、あの説によってバレてしまったというか。一回修復しているので、仲良くもできるんですけど……本当は仲が悪いみたいな(笑)。今は、“ビジネス不仲ができる仲悪いコンビ”みたいな感じですね。

――虚と実が入り交じっている、と。

ほしの 一番複雑な状態です。ネタ合わせもしづらくなったので、一人でできるネタを考えるようになって。それで、2020年の『R-1ぐらんぷり』では決勝まで進んだんですけど、コロナ禍に見舞われ、お笑いの仕事が全部なくなるという。途方に暮れていました。

2023.05.27(土)
文=我妻 弘崇