この記事の連載

 大分県の北東部に位置する国東半島。天気がよければ四国や本州を望める、豊かな海に面した場所です。半島の付け根には日本一の湯量を誇る別府があり、温泉宿を拠点に巡るのも楽しい場所。

 旅の後篇は、半島の付け根を横断。どちらも古くからの美しい景色と文化がある宇佐と杵築で、歴史と文化に浸りたい。縁起のいい場所も多く、旅してパワーをもらえそう。


◆宇佐神宮

 全国の八幡宮の総本宮であり、国東半島を語るときに欠かせないのが宇佐神宮だ。日本で初めて神道と仏教を習合した「神仏習合」発祥の地とされており、つまり、日本で初めて仏様と神様が出会った場所なのだ。

 本宮の勅使門前へと進み、一之御殿の八幡大神、二之御殿の比売大神、三之御殿の神功皇后を順にお参り。また、通常、神社では二拝二拍手一拝が基本だが、宇佐神宮では二拝四拍手一拝なのでご注意を。

 また、宇佐神宮の中にもパワースポットと呼ばれる場所があちこちにある。

 ご神木は、ヒット祈願に訪れる芸能人も多い有名な場所。手で触れてパワーをいただこう。

 また、西側の呉橋の近くには2体のお地蔵さまが祀られており、こちらは知る人ぞ知るスポット。うっそうとした林道を抜けると琴平神社があり、さらに奥に進むと見えてくる。「一生に一度」というお願いだけを叶えてくれると伝えられている。

 広い境内にはほかにもお社、文化財、見どころが多くあり、ゆっくり時間をとって過ごしたい宇佐の名所だ。

宇佐神宮

所在地 大分県宇佐市南宇佐2859
電話番号 0978-37-0001
開門時間 5:30~19:00(10~3月は6:00~)
http://www.usajinguu.com/

◆三和酒類 辛島 虚空乃蔵(からしま こくうのくら)

 三和酒類は〈いいちこ〉で知られる、宇佐発祥の酒蔵会社。1958年に創業し、宇佐の気候風土とともに酒を造り続けている。

 ここは、麴と発酵文化を世界に広めるべく、三和種類の旧本社跡地に作られた施設。2つの醸造場を構え、出来立ての日本酒『和香牡丹 輪奏』とクラフトビール『KOKU NO CRAFT』が味わえる。施設内の「米の蔵」では、発酵や地域の文化にまつわるワークショップや、ここでしか買えない限定酒などを取りそろえた売店、バーカウンターにて日本酒の飲み比べが楽しめる。もうひとつの「麦の蔵」では、クラフトビールやそれに合った”アテ”、お酒にまつわるスイーツなどを楽しむことができる。

 「米の蔵」では、1日2組(1組5名まで)、平日限定で酒蔵見学も実施していて、麴の香りやタンクを混ぜる体験もでき、意外と知らなかったお酒の一面を学ぶ楽しみも。

辛島 虚空乃蔵(からしま こくうのくら)

所在地 大分県宇佐市辛島4-3
電話番号 0978-32-1432
営業時間 10:00~17:00
定休日 水曜(祝日の場合は営業)
https://www.sanwa-shurui.co.jp/factory/karashima/

2023.02.20(月)
文=CREA編集部
撮影=釜谷洋史