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◆杵築城

 杵築城はそもそも武将・木付頼直が江戸時代に「木付城」として築いた城。昭和45年に復元され、現在に至るまで杵築の町のシンボルとなっている。全国に残されているお城の中で2番目に小さくかわいらしいが、海に面した絶景の城として人気が高い。中に入ることもでき、1・2階は資料館、3階は展望台だ。

 お城の周りにはたくさんの石塔が残されている。その数はなんと約170基。江戸時代のものから近年のものまで、さまざまな目的で彫られた石塔を眺めながら歩くのも面白い。前日の15:00までにボランティアガイド(1時間1,000円)などに申し込むと、ますます「へー!」というお話が聞けるのでおすすめだ。

杵築城

所在地 大分県杵築市杵築16-1
電話番号 0978-62-4532
営業時間 10:00~17:00(最終入場16:30)
定休日 なし
入場料 一般400円(城のみ)
https://www.kit-suki.com/tourism/index.php?action=story&sub_cat_id=1#229

◆杵築の城下町

 杵築は、九州の小京都呼ばれる風情ある街だ。

 杵築城の城下町として武家屋敷や商家が残っており、散歩をするだけでもまるでタイムスリップしたかのような体験ができる。

 町の中心にあるふたつの坂、「塩屋の坂」「酢屋の坂」も、かつてそこに塩屋、酢屋があったことを思い起こさせる。江戸そのままの風情で、映画やドラマのロケ地に何度も選ばれているから、どこかで見たような懐かしさも。

 「商人の町」と呼ばれているメインストリートは、200年続くお味噌屋さんやお茶屋さんなどもあり、着物のレンタルを利用している観光客も歩いているから、タイムスリップ感が高い。お土産が買えるスポットもこのエリアに集中。

 一方、南北に坂を上がると「南台」「北台」の武家屋敷が。現在も住人が暮らす武家屋敷や、杵築藩の藩校「学習館」の実際の門や模型なども観ることができる。

 北台武家屋敷と杵築城を結ぶ石畳の坂「勘定場の坂」もまた見どころ。その名前は、江戸時代にはお金にまつわる役所がここにあったから。

 坂の上から杵築城を望み、さらには富士山の石が! その下の段には湖に移る“逆さ富士”まで拝め、パワースポットともいわれている。

杵築の城下町

所在地 大分県杵築市杵築、南杵築など
https://www.kit-suki.com/tourism/

 日本一の温泉県、大分。温泉に浸かる以外にも、たくさんの歴史的、文化的な魅力がある国東半島を組み合わせて、ゆ~っくりと過ごしたいものだ。

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2023.02.20(月)
文=CREA編集部
撮影=釜谷洋史