まだまだ続く長い人生を、私たちは美しく健やかに過ごしてゆけるのか――。はっきり言おう。美容の進歩が目覚ましい現代を生きる私たちは、“間に合った世代”。美容ジャーナリストの齋藤薫さんが、美しく年齢を重ねるために、今すぐやるべきこと、やめるべきことを紹介した『週刊文春WOMAN2023創刊4周年記念号』より、25のtipsの一部を紹介する。

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ダブル洗顔は大人の肌では落としすぎ

001 ダブル洗顔はいらない

 ルールを破ると、大変なことになる? そういう怖さは医療と同レベル。だから美容のルールは強固なものになりやすい。例えばこれ、「ダブル洗顔はマスト」。昭和から続く定説で、今も7割以上が守っているが、あくまで洗顔好きな日本特有のもの。

 油性のファンデは油分のあるクレンジングで落とし、そのクレンジング剤も含めた汚れは洗顔で落とす……。確かに理屈の上では正しいが、進化した洗浄力はそれほどヤワではない。

 ましてやこのイトリン発・大人のバーム洗顔のように毛穴の奥の汚れまで溶かし出し引き締めるトータルな洗顔料が主流となってきた今、ダブル洗顔はマストじゃない。実際には多くがダブル洗顔不要の域。ましてや大人の肌では明らかに落としすぎだ。2品買わせたいだけ? なんて疑惑も浮上。

 ルールは変わる。絶対ではない。だからルールより自分の肌を信じて。

耳の脇からこめかみへテープを貼ると本当に肌が持ち上がる

002 かづきテープの存在を知っておく

 重力に逆らえず、全身のあらゆるポイントが下に落ちていくのが目に見える老化の最たるもの。これに対して家でできることは少ないが、イザとなればこういうモノがあることを知っておく。

 肌を持ち上げるテープである。現実的じゃないと言うかもしれないが、リハビリメイクで知られるかづきれいこ氏開発のかづきテープだけは別。耳の脇からこめかみへテープを貼ると本当に肌が持ち上がるのだ、不思議なほど自然に。首のシワなどにも応用可能。

2023.01.15(日)
文=齋藤 薫