新潟フレンチと稀少日本酒の絶妙な競演
●酒の宿 玉城屋[新潟/松之山温泉]
![【PAIRING】前菜 メバル & 阿部酒造 REGULUS+レモンピール。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/9/0/1280wm/img_9048f5a05ba2b800d18a473258ad12a7112043.jpg)
ペアリング「前菜 メバル & 阿部酒造 REGULUS+レモンピール」。
カタクリの花を添えたメバルのベニエは酸のきれいな日本酒を合わせて。
![【PAIRING】魚料理 真鯛 & 学校蔵 袋搾り純米生酛≪火入れ≫。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/a/8/1280wm/img_a8cee217bffd4496e06e06ac2c5e6946171440.jpg)
ペアリング「魚料理 真鯛 & 学校蔵 袋搾り純米生酛≪火入れ≫」。
マタタビの実の酢漬けをアクセントにした真鯛のポワレ。
![【PAIRING】前菜 真アジ & 松乃井純米大吟醸。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/5/d/1280wm/img_5da82a3d88681bdfd700f432ae0770c4178034.jpg)
ペアリング「前菜 真アジ & 松乃井純米大吟醸」。
ホタテのジュレを纏った真アジのマリネと新潟らしい淡麗辛口の酒。
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あがの姫牛ヒレ肉のローストをウイスキーのような余韻の長期熟成古酒 悠久乃杜で味わう。
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雪下にんじんのエスプーマととろりと甘い南蛮エビ。
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デセールはアカシアのハチミツのアイス。
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日本酒やワインが並ぶダイニング。
胃袋を満たした後はお湯で心身を癒やす
「玉城屋」でペアリングの技に酔いしれる
![露天風呂付き客室の椿。湯は体が温まる泉質で、目の前の山肌にカモシカや野ウサギが姿を見せることもしばしば。客室の露天風呂もすべて源泉かけ流し。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/8/c/1280wm/img_8c5efea49dca229ef5155d0af45fc286124797.jpg)
草津、有馬に並び日本三大薬湯と称される松之山温泉で、酒の宿として2018年にリニューアルした全8室の宿。
![客室・椿は日本酒の升を重ねた特注照明など「アートとお酒」がテーマ。名栗仕上げの床が足に心地いい。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/1/b/1280wm/img_1b6ea2d04774a4e78b3f91bcccde90c764312.jpg)
この宿の最大の喜びは新潟ミシュランでも星を獲得する「里山フレンチのフルコース」と、ソムリエ&酒匠(唎き酒師の上位資格)である四代目若旦那による日本酒ペアリングだ。
「シェフ自ら山や野に入り収穫した野草やハーブ、夏野菜、柏崎で水揚げされた魚介など地の素材を使うのはもちろん、松之山に根付く雪国の保存食や発酵の知恵をフレンチに昇華。緻密に計算され、洗練された料理と、山や野の気配が匂い立つような温かみが日本人の魂をくすぐります」(嶺月さん)
![客室・檜のテーマは「リトリート」。和紙作家のアートが壁を彩り、檜造りの露天風呂の香りに癒される。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/3/6/1280wm/img_36e0daf382cedde60f9505fc4fe9ad1e186771.jpg)
合わせる日本酒も地元でしか飲めない稀少な限定酒がほとんど。更に日本酒にほうじ茶を漬けたり、レモンの皮を目の前でおろしたり。お酒に詳しい人ほど気分が高揚する酒匠ならではの技が冴えわたり、心も舌も心地よく酔わせてくれる。
![大浴場の湯上がりには日本酒やワインのフリードリンクを用意。冷たい湧水も甘露。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/6/d/1280wm/img_6d777eb001c7cf649ce7d0b3e47c2481209124.jpg)
酒の宿 玉城屋
所在地 新潟県十日町市松之山湯本13
電話番号 025-596-2057
宿泊料金
◆1室1名利用時の1名最低料金 1泊2食付き (平日)44,550円~(休前日)53,350円~
◆1室2名利用時の1名最低料金 1泊2食付き (平日)31,350円~(休前日)33,550円~
※日本酒ペアリング 7,700円(7杯)
ひとり対応 通年
客室数 8室
食事 夕:食事処/朝:食事処
チェックイン 15:00/チェックアウト 10:00
アクセス 北越急行ほくほく線まつだい駅より送迎あり(要予約)
https://www.tamakiya.com/
●Wi-Fiあり
●推薦してくれたのは……
嶺月香里さん[フリー編集者・ライター]
2023.01.02(月)
Text=Noriko Wada〈松本本箱〉,Kaori Minetsuki〈酒の宿 玉城屋〉,Yuko Harigae(giraffe)
Photographs=Atsushi Hashimoto〈松本本箱、酒の宿 玉城屋〉
CREA 2022年夏号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。