この記事の連載

 長崎市街から車でおよそ15分。昔ながらの港町として知られる茂木が、今、注目を集めています。

 料亭を改装した新しいホテルが誕生し、若年層が足を運ぶようになる一方で、老舗の雰囲気を醸し出した昔ながらの店も健在。今と昔がミックスしたおもしろいエリアに生まれ変わりつつあります。

 そんな茂木を代表する2つの人気スポットをご紹介します。

» 茂木の海沿いに誕生したリノベーションホテル「月と海」
» 地元の人はもちろん、長崎市内からも多くの人が訪れる人気のパン屋「オロン」


茂木の海沿いに誕生したリノベーションホテル

 茂木に新しい風を吹き込む存在となっているのが、いけす料亭を改装したホテル「月と海」です。

 オープンしたのは2020年12月。以来、朝、昼、夜と表情を変える橘湾の海を眺めながら、思い思いの時間を過ごすことができるホテルとして話題に。

 また、宿泊に来た人たちを次々と茂木のファンにする、地域の魅力発信基地としての役割も果たしています。

雄大な海の風景に癒されます!

 客室はすべて2階にあります。部屋の数は全14室。そのうち9部屋からはオーシャンビューが望めます。

 それぞれの部屋には番号ではなく、月の満ち欠けにちなみ、新月、上弦月、三日月、満月などの名前がつけられているのがユニーク。

 これによって部屋ごとにイメージが生まれ、例えば、宿泊の際に月の満ち欠けに自分の状態を投影しながら、日々の暮らしを見つめ直す、なんて楽しみ方もできます。

部屋選びが楽しい全室異なる内装

 部屋によって異なるのは名前だけではありません。デザインもすべて異なるので、泊まるたびに楽しみ方が変わるのも「月と海」の特徴です。

 窓の大きな部屋で思いっきり海の景色を満喫しながら過ごしたいとか、畳のある部屋でくつろぎたいなど、宿泊の目的やその時の気分によって選んでみてください。

 特に印象的なのは、壁に舞台の書割のような大きな松が描かれた部屋。松は縁起が良いと言われているので、この部屋に泊まると運気が上がるかも!?

旬の食材を使った充実の朝ごはん

 1Fにはレストラン「波まち食堂mog」を併設。旬の食材を使った朝食は品数も多く、栄養バランスを考えた内容に朝からパワーをもらえます。

 窓の外には大海原が広がっているので、雄大な景色を眺めながら朝食をとることができるのもいいですね。

 2023年春頃には夕食の提供も予定しているので、期待して待ちましょう。

眺めのいいラウンジでのんびり過ごすのもあり!

 同じく1Fには、自宅のように脚を伸ばしてくつろげる居心地の良いラウンジもあり。

 大きな窓から見える海や夕日、月を眺めながら、ゆったりとした時間を過ごすのもいいですよね。

 コーヒーやお茶菓子をお供に、ここで日がな1日読書を楽しむのも贅沢な時間の使い方かもしれません。

アクティビティを利用して茂木を満喫!

 ホテルやその周辺はアクティビティも充実。無料で借りられるホテルの自転車に乗って周辺を散策してみてください。

 自転車で10分も走れば、人気のパン屋があったり、手作りの豆腐屋があったり、海釣り体験ができたり、充実した時間を過ごせる場所がたくさんあります。

 夜は近所の銭湯に行くのもありです。

 近所にコンビニがなく、夜、ホテルを抜け出してお酒とつまみを買うこともできません。でも、その不便さのおかげで、日頃は気づかない本当に大切なもの、真の贅沢を見つけられるのが「月と海」の魅力でもあります。

 多忙な毎日から逃避して、のんびり、ゆっくり過ごしてみては。

月と海

所在地 長崎県長崎市茂木町2190番7
電話番号 095-836-2920
受付時間 8:00~20:00
宿泊料 1泊朝食・フリードリンク付き2名1部屋21,600円~
https://tsuki-to-umi.com/

2022.12.31(土)
文・写真=石川博也