「安心して食べてほしい」という気持ちをこめて
「SKA VI FIKA(スカヴィフィーカ)とは、スウェーデン語で”お茶しない?”という意味。スウェーデンでは、友達や家族をこの言葉でお茶に誘って小休憩の時間をとります。そんなふうに、私が作ったベーグルでホッとするひとときを過ごしてもらえたらと思って」と木下さん。
「安心して食べてもらいたいから」と、添加物や保存料、香料、着色料は使用していません。材料も厳選しており、小麦粉、砂糖、塩は国産100%。中に入っている具材(フィリング)も、できるだけオーガニックや体に優しいものをセレクト。卵、牛乳、バターを使用していないので、アレルギーの方のお取り寄せも多いのだそう。
「ベーグルは1次発酵だけで作られることが多いのですが、私は2次発酵させています。発酵は酒粕や玄米などで起こした自家製天然酵母で。季節によっても変わりますが、2日間かけて長時間発酵させ、素材の旨味を引き出しています」。
だから、もっちり、むっちりした独特の食感で、噛む程に旨味が広がります。そして、どれを食べても口切れがよく、後口もすっきり。「ベーグルは硬くてモサモサしていて苦手」という人も、そのイメージが払拭されるはず。
定番の「全粒粉」や「アールグレイ」も「少しでも、よりおいしく」と、常にブラッシュアップしているのだそう。「夏と冬で、オレンジピールを入れる量を変えたり、チョコも分量や甘さを変えたり。人気キャラクターをモチーフにしたベーグルでも、子供の日にはキャラクターにかぶと、クリスマスにはサンタさんの帽子をかぶせたり」。
ベーグル作りを楽しんでいる木下さん。11月にはボジョレーヌーボーに合わせて、ブドウの形で1粒ずつ違う味がする凝ったベーグルを出す予定。クリスマスには、サンタクロースやトナカイ、クリスマスリースはもちろん、ベーグルのシュトーレンも登場。また、冬の乾燥対策としてコラーゲンやビタミンC入りの「美ベーグル」まで作ってしまいました。幸子さんが手作りするホワイトソースを使ったグラタンベーグルやゴマ味噌を塗った五平餅のようなベーグルも人気です。
「おうちで食べる前には、レンジで15~20秒温めてからオーブントースターで表面をカリッと焼いてください。焼けたら電源を切って扉を開けて2分置くと、焼き立てのようになりますよ。すぐに食べない時は冷凍保存を。2ヶ月は大丈夫です」。木下さんの言葉どおりにしたら、表面はカリッとして、中はモチモチ。とてもおいしく食べられました。
訪れる度に驚きがある楽しい専門店。新しいベーグルの魅力に、はまってしまいます。
SKA VI FIKA
所在地 兵庫県神戸市東灘区甲南町3-7-14 甲南櫻井ビル1階
電話番号 078-453-1123
HP svf-bm33.ocnk.net
Column
そおだよおこの関西おいしい、おやつ紀行
生まれも育ちも神戸の生粋の神戸っ子で、長年の関西での取材経験からおいしいお店を知り尽くしている、ライターのそおだよおこさんが、関西の「今、食べてほしい!」というおやつを紹介します。
2013.11.10(日)