あまった食材の使い切りや食べ切りって、いわば冷蔵庫内の“帳尻あわせ”。そして時に、おいしいものを食べて発散するのも“心の帳尻あわせ”的なこと。食と気持ちの帳尻あわせライフをつづる、フードライター白央篤司さんの連載です。
白央篤司さんの春の愉しみ! ほたるいかのトマトソースパスタ
山菜やグリーンピースにスナップえんどう、そしてたけのこ。スーパーの棚に春がひしめいて、買いものが楽しい。今夜は何を作ろう……と物色していたら、ぷっくりと身の詰まったほたるいかに思わず手が伸びた。値段も落ち着いてきて、いまが買いどき。定番の酢みそ和えもいいし、シンプルに醤油であぶり焼きにするのもいいけれど、きょうはトマトソースとパスタにしよう。春に一度は作りたくなる。
ほたるいかは目と口を取り、すじと呼ばれる軟骨を引き抜く下処理がちょっと面倒だが、やるとグンと食感がよくなる。風がおだやかで気持ちいいので、ベランダに出てビール飲みながらのんびりとやろう。しかし、寒の戻りが来ないなあ……「花冷え」なんて言葉は近い将来、消えてしまうのかもしれない。
ちなみにほたるいかの下処理は「別に気にならない」とやらない人もいるし、「目だけ取る」「私は目と軟骨だけ取る」という人も。このへんは自分がよければ、それでいいのだ。
たっぷり250gぐらいのほたるいかを使用して2人前にする。トマトソースはラクして市販のものを使う(私はデルモンテの『基本の完熟トマトソース』を切らさない)。買って日の経つミニトマトが8個あるので、これも入れてしまおう。フレッシュトマトを加えるとやっぱり香りがより良くなるしね。
