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美しい歌声と詩情のある曲。スカートとして活躍する澤部渡さんは自身のインスタで見せるマンガのセレクトがセンス良すぎ! と評判です。
CREA秋号「夜ふかしマンガ」特集では、実物の本棚を初公開!
びっしりと並ぶ圧巻のマンガ本棚!

本棚を見ればその人が分かる、というけれど。6畳間の壁2面をびっしりと埋め尽くす澤部さんの本棚は、まさにマンガの要塞!?
「電子で読めばいいんですけど、このマンガのこのシーンは紙の見開きで読みたい! となることも多いし、紙のマンガを街の本屋さんで買うのが好きなんです」
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萩尾望都、高野文子といったレジェンドから、衿沢世衣子、西村ツチカといった新進作家まで、時代もジャンルも横断しながら瑞々しい世界線を描く本棚には、澤部さんの歴史が詰まっている。
「もともと実家に母のマンガがあって、高校の時に『海にいるのは…』(大島弓子/小学館)を読んで、その世界観にこりゃすげえ! って。少女マンガを普通に読むようになったのは、そのおかげ。今のようにマンガを買うようになったきっかけは『神戸在住』(木村紺/講談社)。マンガってこんな表現もできるんだ! と衝撃を受けて、のめり込んでいきました」

タイトルや表紙の佇まいでマンガを選ぶことも多い。
「『ふたつのスピカ』(柳沼行/KADOKAWA)とかタイトルだけで読みたくなったし、面白い作家さんは装丁にもこだわってる方が多いので、本棚に並べて眺めているだけで楽しいんです」

澤部渡(さわべ・わたる)さん
ミュージシャン
ポップバンド「スカート」主宰。音楽とマンガを愛するマルチプレイヤー。数々の楽曲提供やアニメ、映画などの劇伴に携わる。新曲「しるしをたどる」好評配信中。
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2022.11.09(水)
Text=Keiko Iguchi
Photographs=Wataru Sato
CREA 2022年秋号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。