カルピジャーニはジェラートフリーザーも展開しているので、ジェラート屋さんはマシンを使い慣れているんでしょうね。ジェラート屋さんでカルピジャーニを使いこなしたソフトクリームを食べられる確率はわりと高いように感じます。
新千歳空港は「ソフトクリームのテーマパーク」
――新鮮な牛乳を使っていて、牧場で食べるソフトクリームはおいしいです。だからこそ、「東京ではソフトクリームを食べなくてもいいかな」と思ってしまいます。海のない県でわざわざ刺し身を食べるように感じてしまうというか……。
森川 日本は物流が発達していますから、東京でも新鮮な牛乳を使ったソフトクリームは食べられますよ。味の違いを感じる人は感じるのかもしれませんが、僕には正直違いがわからない(笑)。東京にも素敵なお店はたくさんあるので、「東京でソフトクリームを食べたところで……」みたいに敬遠しちゃうのはもったいない気がします。
――それを聞いて安心しました! では、酪農が盛んな北海道はソフトクリームもおいしいイメージがありましたが、そうとも限らない?
森川 たしかに、素材の良さをそのまま活かした“牧場牛乳系”の名店が北海道には多いですね。でもソフトクリームの良さは、素材の良さだけではありませんから。
――いま牧場牛乳系という言葉が出ましたが、ソフトクリームにはほかの種類もあるということですか?
森川 まずは、その地域ならではの要素を取り入れたご当地ソフトが挙げられ、たとえば広島の「もみじ饅頭ソフト」や、仙台の「ずんだソフト」など銘菓コラボ系というのがあります。
ほかにも果物系、チョコレート系、SNS映え特化系と、いろいろです。牧場牛乳系は王道だけど、ソフトクリームの世界はそれだけじゃない。結構多様なジャンルなんですよ。
――1箇所でいろんなタイプのソフトクリームを食べられる施設はありますか?
森川 都内だと、東京スカイツリータウン内の「東京ソラマチ」が一番バリエーション豊富です。2016年頃に徹底調査したのですが、当時ソフトクリームの取扱店舗数は20以上、150を超える種類がありました。牧場牛乳系、銘菓コラボ系、果物系、チョコ系と幅広く揃っているので、自分好みのソフトクリームに出会えるはずですよ。
2022.10.19(水)
文=原田イチボ@HEW