今年、アップルは、SIMカードスロットという契約情報が書き込まれたICチップカードを挿入する穴を、アメリカ向けのiPhone 14シリーズで廃止している。おそらく、数年中には日本で売られるiPhoneでもSIMカードスロットは廃止されるだろう。
スマートフォンから穴をなくせば、それだけ防水性能を高められるし、製造コストも削減できる。なにより、AirPodsのような新たな周辺機器を売れるチャンスにもつながる。
Apple、決断の時は…
Lightning端子がなくなることで、充電に関してはMagSafeというすでに導入されている非接触の充電に切り替えることになるだろう。Lightning端子はデータのやりとりにも利用するが、AirDropというワイヤレスでデータを飛ばせる機能があるため、特に問題ない。
2024年秋までにアップルとしてはiPhoneで「USB-Cを採用するか」「端子自体を廃止するか」の決断に迫られる。つまり、2年以内には劇的に変化したiPhoneが登場することになる。それまで「iPhoneの買い換えを待つ」という選択肢も存在するのだ。
2022.09.27(火)
文=石川 温