スマホの登場によって入力デバイスがキーボードからタッチ操作へと移行し、スワイプなどの新しい入力方法が登場しても、手を使っての操作が面倒なことに変わりはありません。もっとも、ふだん何気なく行っている、フリック入力やキーボード入力の中にも、実は省略できる操作がいくつもあります。
今回はタップやフリックの回数、あるいはキーを押す回数を少しでも減らすためのTipsを集めてみました。これまでこんなにムダな操作をしていたのか! とショックを受けること請け合いのこれらのワザ、以下で紹介するTipsが自身の環境でうまく使えそうであれば、ぜひ導入してみてください。
![日頃何気なく行っている、スマホの12キーを使った文字入力では、実は押さなくてもよいキーをわざわざ押しているのはご存知でしょうか?](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/6/e/-/img_6ecfcd8f3d819cc9a7a28db01b4665d9355305.jpg)
小文字キーを押しての「大文字→小文字」の変換、実は不要だった!?
ひとつめのTipsは、現在多くのスマホで主流の12キーで小文字を含む日本語を入力する時、わざわざ小文字キーを押す必要はなく、実は大文字のままで問題なく変換できるというTipsです。
12キーで小文字を入力する場合、例えば「決定(けってい)」だと、「つ」の入力後に「小文字」をタップして小さい「つ」に変換します。しかし実は大文字のまま、つまり「けつてい」と入力しても、予測変換の候補にはきちんと「決定」が表示されます。
なかには「しょうしょ(証書)」のように、大文字で入力すると、大文字の変換候補(仕様書)が先頭に表示され、変換したかった候補語が後回しになる場合もありますが、全体の中では「しょう」で始まる単語などごくわずかです。たいていはIMEの予測変換が、しっかりとカバーしてくれます。
早い話、これまで毎回押してきた「小文字」キーは、実はほぼ必要なかったというわけです。スマホを使い始めてからこれまで「小文字」キーをタップしてきた回数を考えると、目まいがしそうになります。
![iPhone標準IMEで、12キーを使って入力した場合。「けってい」(左)ではなく大文字で「けつてい」(右)で入力しても、変換候補には「決定」が表示されます](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/a/6/-/img_a6bb7d1a2d12d4ec0ef2feffd818ae5520172.png)
![こちらはAndroidのGboardを使った場合。やはり「けってい」(左)「けつてい」(右)を問わず変換候補に「決定」が表示されます](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/0/0/-/img_0083d1c8bd15bd97a1dcf2fadd5226a327505.png)
![中には「しょうしょ」のように、大文字で入力すると別の候補語が先頭に表示され、目的の語が後回しになることもありますが(右)、こうした例はごくわずかです](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/f/4/-/img_f4c80884c38c5915a24ca8cb25ba118421476.png)
もっともこれはiPhoneや、Androidの「Gboard」などのIMEでは使えますが、シャープのスマホ「AQUOS」に搭載されているS-Shoin(スーパーショイン)など、予測変換が優先されないIMEでは、かえって効率が落ちます。また12キーを使わずQWERTYキーボードでローマ字入力を行う場合は対象外です。
2021.01.25(月)
文=山口真弘