由布院は、歩いて周れるコンパクトな街。拠点を決めてそぞろ歩きを。
歴史と利便性が交差するこの街で、プチ移住気分の夏。
まずは「湯倫舎」でたまったデジタル疲れをリリースしたあと「山荘わらび野」で少し贅沢な日常を過ごす、今年はそんな夏の旅を。
仕事しながら叶える「現代湯治」のすすめ
●ゆふいん束ノ間・現代湯治宿舎 湯倫舎

肌も免疫もととのう、とろとろの良質な温泉。しっかり作業モードに没入できる快適なデスクとワークチェア。

“地獄蒸し窯”付きのシェアキッチン。清潔なベッド。「温泉のある暮らし」にこれ以上、何を求めようというのだろう。


新しい湯治文化を提案する宿として、古くからの集落を生かし作られた保養施設「束ノ間」。ここに1年前、新たに仲間入りした長期滞在向けの宿舎が「湯倫舎」だ。湯治と言えば、かつては「体の治療」を行うことだったが、今は「心の治療」も含まれる。

先日、定期的な温泉分析を行ったところ効用に「自律神経や、うつなどストレスによる諸症状」が加わったのだ。湯守の堀江さん自身が、何よりそれを実感する。
「温泉があるかないかで、精神的に全く違います。体や心が疲れたとき、とりあえず入る。するとリセットできるんです」いわく、1日3回以上を3日間繰り返すと、効果が感じられるという。リモートの時代だからこそ「現代湯治」は夢じゃない。

●湯冷ましつぶやき
山の麓にあるので、天気予報があてにならないことも多い。折り畳みの傘を持っていくのが安心。
ゆふいん束ノ間・現代湯治宿舎 湯倫舎
所在地 大分県由布市湯布院町川上444-3
電話番号 0977-85-3105
宿泊料金
◆1室1名利用時の1名最低料金 (平日、休前日ともに)5,500円~
◆1室2名利用時の1名最低料金 (平日、休前日ともに)6,500円~(すべて素泊まり)
ひとり対応 通年
客室数 3室
食事 なし(自炊・持ち込み可)
チェックイン 15:00/チェックアウト 10:00
アクセス JR由布院駅よりタクシーで約8分
https://tsukanoma.club/
●Wi-Fiあり
●推薦してくれたのは……
石井宏子さん[温泉ビューティ研究家]
山村光春さん[編集者・ライター]
2022.08.07(日)
Text=Mitsuharu Yamamura
Photographs=Tsugumi Meno
CREA 2022年夏号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。