その美しさは地元の人々の努力のたまもの
![無数の貝殻が落ちている若狭和田ビーチ。波打ち際はほんのりピンク色。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/a/f/1280wm/img_af968a5fdff98b067791917b85a6995c122301.jpg)
その基準は4分野(1水質、2環境マネジメント、3安全性・サービス、4環境教育と情報)、33項目からなります。この基準を毎年申請して、クリアしなくてはなりません。
若狭和田ビーチは、認定を受ける以前から地元住民が「浜そうじ」を定期的に行い、海水浴客も参加するビーチクリーンも月一回開催。そのため、水質検査は最高基準のAA。大きな川が流入していないので、透明度もバツグンです。
![ビーチクリーンを開催し、拾い集めたプラスチックをリサイクルするなど、エコ活動に積極的。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/c/0/1280wm/img_c017263c77a26d08bef9f8bb451d02d1136126.jpg)
小さい子供からお年寄り、車イスでも快適に過ごせるよう、バリアフリーのシャワー室やトイレなどの施設を完備。キャンプやバーベキュー、ペットの連れ込みも、エリアが分けられています。
水難救助員が海から、ライフセーバーが浜から、海水浴客の安全を見守っています。さらに、海の生き物観察やビーチコーミング、水の環境教育など、誰もが学べる海でもあります。
若狭和田ビーチがブルーフラッグを取得し続けているのは、もともとの美しさのみならず、地元の人々の努力のたまもの。海を大切に守ろうという意識が、根付いているのでしょう。
![和田地区から海へ抜ける道。ハワイのラニカイのようなワクワク感があります。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/5/3/1280wm/img_53b897aa67d177b9fa5f872450bc7158120379.jpg)
また、高浜は大正時代から夏の保養地として観光客を誘致し、民宿数・日本一だったこともあったとか。
![1~6区ある和田地区には旅情豊かな風景が残されています。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/c/d/1280wm/img_cde0b0195afaaffbb8da43ed7f62b7a6121706.jpg)
若狭和田ビーチから内陸に向かった和田地区は、細い路地が入り組み、当時の風情が残されています。
「和田の散歩道」という小さな石柱が建てられた路地は、かつての細長い船を海へ運ぶための道幅しかありません。軽自動車で走るのがギリギリの幅。それこそ、慣れていないと車体をこすってしまいそう。
![道幅1.2メートルほどの路地の脇に、お地蔵さんが。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/5/c/1280wm/img_5c20d93083698732a2288be7047abb5f175403.jpg)
住んでいる人も時折、「どこの道から入るんだっけ?」と頭の中がこんがらがるほどの迷路っぷり。道路の脇にお地蔵さん、見上げれば蔵や瓦屋根の家並み、小さな畑など、路地を曲がるたびに発見があります。
2022.05.21(土)
文・撮影=古関千恵子