食べ過ぎたときは野菜のシャワーでリセット
食べ過ぎる日は、あって当たり前! 後悔してストレスと脂肪を溜め込む前に、リセットの習慣を身につけよう。
「糖質は脂肪になる前にグリコーゲンとして肝臓などに貯蔵され、容量を超えた分が脂肪細胞に蓄えられます。1回の食べ過ぎですぐには太らないので、焦らず食物繊維で排出を促しましょう。
食べ過ぎたら翌日または翌々日、シャワーを浴びるように野菜を1日3食しっかり摂ります。
朝昼晩、生野菜なら両手いっぱい、加熱野菜なら片手のひら1枚分。野菜が苦手なら海藻、大豆を多めに取り入れて。リセットの日は糖質のごはんは半分にして、肉、魚などのたんぱく質は多すぎない程度摂ります」
リモートワーク日の食欲に注意! 実は0.7食でOK!
その日の自分の活動量に合わせて食事量を調整する。そのクセがつくと、ウエイトコントロールが容易になる。
「1日の消費エネルギーの中で、通勤や家事など運動と呼べない活動が占める割合は20~30%と言われています。リモートワークで通勤がなく活動量が少ない日は、その20~30%分をエネルギー源である糖質で減らすようにするといいでしょう。
手のひら1枚分のたんぱく質、両手いっぱいの野菜(加熱野菜なら片手いっぱい)はそのままで、栄養バランスを保ちましょう。なお平常から、野菜は生のものと過熱のもの、半々が理想です」
それでも食べ過ぎる、または食べられないなら人の助けを借りましょう
手ばかりによる基本の食事を実践しても、食欲が暴走してしまう日が頻繁にある。
糖質は完全に排除しないほうがいいことは理解できたけど、どうしても抵抗があって食べられない。そんなふうに、改善していきたい気持ちはあるのに、自分だけでは食の問題を解決するのが難しいと感じたときは、管理栄養士や医師などプロの力を頼ることも選択肢の一つ。
相談できる場所があることで、気持ちがラクになることも多いそう。
食欲スイッチをオフする10Tips
1. 食べちゃダメ!と制限するより、食べ方を工夫する
2. ランチで好きなものを食べて、夜のドカ食いを防止!
3. どうしても甘いものを食べたいときは、昼間に食べる
4. 糖質は食物繊維やたんぱく質と一緒に食べる
5. 小腹が空いたら1杯のお水で「偽の食欲」を撃退
6. 胃を落ち着かせる温かい飲み物を味方につける
7. 「豆乳めんつゆスープ」で空腹を手懐ける
8. 大好きな食べ物は週末に“ご褒美”として食べる
9. おやつは100kcal台ならOKルールにする
10. 食べたくなったらアロマ、散歩、お茶でワンクッション
「食べちゃダメなものはない!」を念頭に置き、食べ方を変えていこう。
「制限はストレスの元なので、甘いものや丼ものを強く欲するときは昼間に食べる、大好きな食べ物は週末のご褒美にする、空腹は水や温かい飲み物でまずは落ち着かせたり散歩など別の行動で紛らわせるなど、自分が食欲を手懐けやすい方法を見つけて手札を増やしていきましょう。
おやつもダメと思うより、100キロカロリー台までならよしとしたほうが、結果、食べ過ぎを防げます」
●お話を聞いたのは……
岸村康代さん
管理栄養士。大人のダイエット研究所代表理事。管理栄養士/野菜ソムリエ上級プロ。自身も13歳の頃の間違ったダイエットでリバウンドを繰り返した体験があるが、その後15kgの減量に成功。メタボ指導の現場で10~20kgの健康的に行うダイエットサポートをしてきた経験を含め、これまでに落とした脂肪は合計10トン以上!
Column
私たちの体を守りケアする
フェム・ヘルス研究室
女性の心身の仕組みを理解して、快適に暮らすめための連載。「フェムテック」アイテムの紹介をはじめ、PMS、月経、更年期などの女性のしんどさを和らげて、生活の質を上げる方法を考えます。
2022.05.09(月)
Text=Yuki Imatomi
Illustrations=Ayaka Maruyama