秋の風物詩といえば「時代祭」

 秋分の日を過ぎて、京都にも秋の気配が満ちてきました。  

 平安神宮の広々とした境内の空もより高く感じられます。寺社仏閣の伝統ある空間からビルも電線もない広い空を見上げれば、日々の些細なことは長い歴史の中の針穴くらいの出来事のようで、癒されていくような気がします。加えて、信仰の地ということが、心の清浄効果をもたらしてくれるのかもしれません。

 平安京の産みの親である桓武天皇をお祀りする平安神宮は、京都の東・緑豊かな岡崎公園内に京都市美術館や京都府立図書館など、文化を発信する岡崎エリアにあります。  

 平安神宮の秋と言えばやはり「時代祭」。5月の葵祭、7月の祇園祭とともに、京都三大祭の一つに数えられる「時代祭」は、明治28年、平安神宮の創建と平安遷都1100年祭を祝う行事として始まりました。

 平安時代から明治維新までの時代衣裳を身に纏った約2000人もの時代行列は、12時に京都御所建礼門前を出発し、烏丸通りを南下し、御池通り、三条神宮前通りを通って、平安神宮に向かいます。全行程は約4㎞にも及び、平安神宮まで所要約2時間30分。行列の全長は約2㎞もあるので、行路沿いであればどこからでも見ることができます。

平安神宮
京都市左京区岡崎西天王町97
TEL:075-761-0221
www.heianjingu.or.jp/
時代祭
10月22日(土)
www.heianjingu.or.jp/03/0101.html

Column

五感を磨く京都歳時記

山紫水明の豊かな自然と伝統文化が息づく京都から、
五感を研ぎ澄ます四季折々の風景を中野弘子さんがお届けします。

2011.09.27(火)