本好きにプレゼントしたい「マグネットしおり」

◆磁鐵書籤(マグネットしおり) 100元

 逆さにしても落ちない便利な「マグネットしおり」。黄色の花柄は、黄花風鈴木(コガネノウゼン)と言う花を描いたもの。台南では3月になると、あちらこちらでこの花を目にします。

 楊さんのお祖母さまはこの花柄のコートを着ていたそうで、この柄には可愛がってくれたお祖母さまへの思いが込められています。ちなみに黄花風鈴木の花言葉は「感謝」だそうです。

 魚の柄は「サバヒー」を描いたもの。台南では朝ごはんにサバヒー入りのお粥を食べるのが定番ですが、もともとはオランダ人が17世紀に持ち込んだという説があります。

 柄には「サバヒー」の様々な読み方が記されています。日本語やスペイン語のほか、鄭成功が台湾へやって来た際にサバヒーが献上され、中国福建の泉州地方の言葉で「啥乜魚(何の魚ですか)?」と尋ねたというエピソードがあり、その言葉も入っています。

 1つの柄からちょっとした雑学に触れられるのも面白いですね。

台南の街を思い出すクリアファイル

◆三層資料夾(クリアファイル) 150元

 台南ではお馴染みのプラスチック製の赤いスツールと、「藍白拖」と呼ばれる青と白のサンダルを描いた柄。

 赤いスツールは1960年代に大量生産されたもので、今でも屋外での宴会や屋台で用いられています。

 また、サンダルは戦後の貧しかった時代に大量生産されていたもので、今でも愛用している人が少なくありません。2つとも、台湾の人々の日常生活に欠かせないモノとなっています。

2021.11.09(火)
文・撮影=片倉真理